4月15日(水)は2026年2月分と3月分の年金支給日です。
4月は年度の切り替わりにあたり、年金や生活に関わるお金まわりが見直される時期でもあります。「今回の振込はいくらになる?」と気になっている方もいるのではないでしょうか。
総務省統計局「2020年基準 消費者物価指数 全国 2025年(令和7年)12月分(2026年1月23日公表)」によると全国消費者物価指数(総合)は前年同月比2.1%上昇しています。物価高が続くなか、日々の出費も気になるところです。
こうした中で知っておきたいのが、一定の要件を満たす年金受給者に対し、年金に“上乗せ”して支給される年金生活者支援給付金です。
この記事では、年金生活者支援給付を支給されるための対象条件を整理し、手続きのポイントまで丁寧に解説します。
1. 「年金生活者支援給付」ってどんな制度?
年金生活者支援給付金は、公的年金等の収入やその他の所得額が一定の基準より少ない人を対象に、年金に上乗せして支給される給付金です。
年金だけで生活が不安になりやすい方を支える目的で設けられています。
この給付金は受け取っている基礎年金の種類によって、次の3つに分かれます。
- 老齢年金生活者支援給付金(老齢基礎年金を受給している人)
- 障害年金生活者支援給付金(障害基礎年金を受給している人)
- 遺族年金生活者支援給付金(遺族基礎年金を受給している人)
2. 【支給額を確認】「年金生活者支援給付金」は”いくら”もらえる?
年金生活者支援給付金は、年金に上乗せして支払われるため、年金と同じく2カ月分がまとめて振り込まれる仕組みです。
2.1 2026年度(令和8年度)は前年比+3.2%(+170円)に
厚生労働省「令和8年度の年金額改定についてお知らせします」によると、年金生活者支援給付金の基準額が2026年度に3.2%引き上げとなっており、6月の支給分から適用となります。
年金は偶数月に前2カ月分が支給されるため、新年度4月からの金額が反映されるのは、6月の支給分(4月・5月分)からとなります。
支給額の目安は下記のとおりです。
2026年度の基準額
- 老齢年金生活者支援給付金5620円
- 障害年金生活者支援給付金1級7025円、2級5620円
- 遺族年金生活者支援給付金5620円
2025年度の基準額
- 老齢年金生活者支援給付金5450円
- 障害年金生活者支援給付金1級6813円、2級5450円
- 遺族年金生活者支援給付金5450円
つまり、基準額5620円×2カ月=1万1240円が上乗せ額の目安となります。
※老齢生活者支援給付は保険料納付済期間に基づいて計算されるため、人によって異なります。
3. 【支給要件】支給される人の条件をチェック
3.1 「老齢年金生活者支援給付金」の支給要件
以下の支給要件をすべて満たしている方が対象となります。
- 65歳以上の老齢基礎年金の受給者であること
- 世帯全員が市町村民税非課税となっていること
- 前年の公的年金等の収入金額とその他の所得との合計額が昭和31年4月2日以後に生まれの方は909,000円以下、昭和31年4月1日以前に生まれの方は906,700円以下であること
※前年の収入に障害年金や遺族年金等の非課税収入は含まれません。
3.2 「障害年金生活者支援給付金」と「遺族年金生活者支援給付金」の支給要件
以下の支給要件をすべて満たしている方が対象となります。
- 障害基礎年金または、遺族基礎年金の受給者であること
- 前年の所得が479万4000円以下であること(扶養親族等の数に応じて増額)
※前年の所得に遺族年金や障害年金等の非課税収入は含まれません。
4. 【年金生活者支援給付金】手続きは必要?申請の流れをチェック
年金生活者支援給付金は請求にもとづいて支給されるため、条件を満たしていても手続きをしなければ受け取れません。
ただし、すでに年金生活者支援給付金を受給している方は、原則として新たな手続きは不要です。
4.1 現在、基礎年金を受給中の方
基礎年金を受給している方で、新たに対象となる可能性がある方には、年金生活者支援給付金請求書(はがき型)が毎年9月の第1営業日から順次送付されています。
なお、支給要件に該当するか確認できない方には、A4型の請求書と所得情報等を確認するための所得状況届が送付されます。
届いた方は、ハガキに氏名・電話番号・提出日の3ヵ所を記入し、同封の目隠しシールを貼ったうえで切手を貼り、ポストに投函するだけです。
またハガキ型が届いた人は電子申請の手続きも可能です。電子申請により提出をした場合は、郵送による提出は不要となります。
4.2 これから老齢基礎年金を受給し始める方
65歳になる3カ月前になると、年金を受け取るために必要な年金請求書(事前送付用)に、年金生活者支援給付金請求書が同封されています。
請求書に必要事項を記入し、受給開始年齢の誕生日の前日以降に、年金の請求書とともに年金事務所に提出をします。
5. 制度を活用し、安心につなげる
年金生活者支援給付金は、一定の条件を満たす年金受給者に対して、年金に上乗せして支給される公的支援です。物価高で支出が増えやすい状況では、こうした制度を“知っているかどうか”が家計の安心につながります。
2026年度(令和8年度)の基準額は月額5620円(老齢・遺族)ですが、支給されるかどうかは要件によって決まり、申請が必要です。対象になりそうな方は、要件に当てはまるかを確認し、手続きを忘れないようにしましょう。
そのうえで、給付金はあくまで生活を補うための支援です。公的制度を賢く活用しつつ、家計管理や資産形成など自助努力も重ねていくことが、長い老後を安心して過ごすためのポイントになります。



