株式市場の振り返り-日経平均株価は3日ぶり反落、方向感に乏しい値動きが続く

2019年5月21日(火)の主要指標(カッコ内は前日終値比)

  • 日経平均株価 21,272円(▲29円、▲0.1%) 3日ぶり小反落
  • TOPIX 1,550.3(▲4.6、▲0.3%) 3日ぶり反落
  • 東証マザーズ株価指数 871.7(▲9.0、▲1.0%) 続落

東証1部上場銘柄の概況

  • 値上がり銘柄数:743、値下がり銘柄数:1,320、変わらず:78
  • 値上がり業種数:9、値下がり業種数:24
  • 年初来高値更新銘柄数:66、年初来安値更新銘柄数:162

東証1部の出来高は12億5,455万株、売買代金は2兆3,313億円(概算)となり、いずれも前日より増加しました。米中貿易交渉の先行きが不透明な中、様子見スタンスが継続されました。ただ、決算発表後の銘柄に対する売買も相応に出たため、薄商いだった前日よりは活発になったようです。それでも、売買代金は2兆5,000億円に届かないなど、低水準の商いに止まりました。

そのような中、日経平均株価は方向感に乏しい展開となりました。前場の半ばには一時▲141円安まで下落しましたが、後場は一転して一時+17円高のプラス圏に浮上する場面も見られました。しかし、上値を追う力はなく、結局は小幅下落となる3日ぶりの反落で引けています。

なお、TOPIXも同じような値動きで3日ぶりの反落となりましたが、下落率は日経平均株価よりやや大きくなって終わりました。

東証マザーズ株価指数は続落、売買代金は3日連続の1,000億円割れ

東証マザーズの出来高は5,440万株、売買代金842億円となりました。出来高は前日並みでしたが、売買代金は減少しています。個人投資家の物色意欲が続かず、模様眺めムードが強まったようです。売買代金は3日連続で1,000億円を下回り、さらには900億円を割り込むなど、直近ではかなり低水準の商いでした。

また、株価指数も続落となっています。900ポイント回復には、今後も個人投資家の物色意欲回復が大きな焦点になると思われます。

ソニーや村田製作所などハイテク株に売りが続く、三菱地所は連日の年初来高値更新

個別銘柄では、先週勃発した“ファーウェイショック”の余震が収まらず、村田製作所(6981)、ルネサスエレクトロニクス(6723)、東京エレクトロン(8035)が大幅安となり、アルプスアルパイン(6770)は連日で年初来安値を更新しました。

さらに、他の主力ハイテク株にも下落が目立ち、先週末に爆騰したソニー(6758)が一時▲5%安に迫る急落となり、シャープ(6753)や三菱電機(6503)も大きく値を下げています。

また、前日に年初来高値を更新した花王(4452)が急反落し、小売株ではニトリホールディングス(9843)が下落して年初来安値更新となりました。

その他では、日産自動車(7201)が連日の年初来安値更新となり、みずほフィナンシャルグループ(8411)が3日連続の安値更新となったのが目を引きました。

一方、ソフトバンクグループ(9984)が大幅高となり、日本電信電話(9432)は取引時間中に年初来高値を更新しました(終値は下落)。

また、インドの株式市場急騰を背景にスズキ(7269)が+4%超高の大幅上昇となっています。その他では、三菱地所(8802)が連日の高値更新となった他、三菱重工業(7011)も年初来高値を付けたことが注目を集めました。

新興市場(東証マザーズ)では、ユーザベース(3966)が急落し、メルカリ(4385)も冴えない値動きで終わりました。一方、串カツ田中ホールディングス(3547)が急騰し、ZUU(4387)も大幅高となっています。

葛西 裕一