2. 【信託銀行】多様化するサービス「信託銀行=富裕層」はもう古い?
では、信託業務や併営業務とは具体的にどのようなサービスを指すのでしょうか。
たとえば、信託業務では「教育資金贈与信託」や「生命保険信託」、「金銭信託」などが挙げられます。併営業務では不動産仲介や遺言書作成のコンサルティング、遺産整理業務などがあり、信託銀行の業務は一言でいうと「資産を管理するトータルサポート」といえるでしょう。
また、信託銀行は富裕層向けのサービスだとイメージされるかもしれませんが、投資信託などの運用商品では少額から利用できるところもあります。
若いうちから資産運用で信託銀行を利用し、将来の資産管理や相続対策に向けて銀行との関係性を築いておくのもよいかもしれません。
2.1 高齢化で変わるニーズ「おひとりさまの相続や認知症対策」など
高齢化に伴い、信託銀行を利用する顧客のニーズにも変化が生じています。
たとえば、最近ではおひとりさま世帯向けのサービスや遺言信託などのサービスが充実しており、万が一のことが起きたときの相続に向けて準備することができます。実際に筆者が出会ったお客さまでも、こうしたサービスを利用して「自分が亡くなった後の遺産をすべて動物愛護団体へ寄付してほしい」と遺言を残している方もいらっしゃいました。
また、認知症などで意思の疎通が難しくなったときに、あらかじめ指定した代理人が生活費の引き出しをできるサービスもあります。
つまり、信託銀行はこれまでのような「富裕層が資産運用や贈与・相続のために利用するところ」といった目的に限らず、「お金に関する将来の希望を形にするところ」といった目的も大きくなっているといえるでしょう。