3. 確定申告が必須じゃないけど、したほうがお得な人もいる!
確定申告不要制度の条件を満たしている場合、原則として年金受給者は確定申告を行う必要はありません。
しかし、確定申告が不要な人であっても、あえて申告をしたほうが結果的に得をするケースがあります。
それが、確定申告をすることで、すでに納めた税金の一部が戻ってくる「還付申告」です。
年金からはあらかじめ所得税が源泉徴収されているため、各種控除を申告することで、税金を払いすぎていた分が還付される可能性があります。
次のいずれかに当てはまる人は、確定申告を行うことで税金の還付を受けられる場合があります。
3.1 確定申告をしたほうがいいケース(還付申告)
- 社会保険料控除、生命保険料控除などを受けようとする場合
- ふるさと納税等について寄附金控除を受けようとする場合
- 災害などの損失について雑損控除を受けようとする場合
- 医療費にかかる医療費控除を受けようとする場合
- 扶養親族等申告書を提出していない場合
- 扶養親族等申告書を提出した後において扶養親族等が増加した場合
これらに該当する場合は確定申告を行うことで、源泉徴収されていた所得税が戻ってくる可能性があります。
なお、生命保険料控除は該当する人が比較的多い項目です。
民間の生命保険や医療保険、個人年金保険に加入している場合、年金から源泉徴収された所得税が戻ってくる可能性があります。
保険料を支払っているにもかかわらず、申告していない人も少なくないため、特に確認しておきたいポイントといえるでしょう。
確定申告が義務でなくても、「お金が戻る可能性がある手続き」として、一度自分の状況を確認してみることが大切です。
4. 確定申告を忘れずに行おう
本記事では、年金受給者のうち、確定申告が必要となるケースと確定申告が不要となるケースについて解説しました。
あわせて、確定申告が義務ではなくても、申告をすることで税金の還付を受けられる可能性があるケースについても紹介しました。
確定申告が必要な人や、申告をしたほうがよい人の中には、「手続きが難しそう」「自分にできるか不安」と感じる人もいるかもしれません。
たしかに、初めての確定申告は戸惑うこともありますが、現在は国税庁の「e-Tax」を利用して、インターネット上で申告を完了させることが可能です。
書類を郵送したり、税務署へ足を運んだりしなくても手続きができる点は、大きなメリットといえるでしょう。
一方で、インターネットでの操作に不安がある場合は、従来どおり紙での申告や、税務署の窓口での申告も可能です。
自分にとって無理のない方法を選んでみてください。
参考資料
- 日本年金機構「令和7年分からの年金額等について」
- 日本年金機構「令和7年分公的年金等の源泉徴収票」の送付について
- 令和7年分 公的年金等の源泉徴収票
- 政府広報オンライン「ご存じですか?年金受給者の確定申告不要制度」
苛原 寛
