株式市場の振り返り-日経平均株価は反落、一時▲237円安も下押しはせず

2019年5月16日(木)の主要指標(カッコ内は前日終値比)

  • 日経平均株価 21,062円(▲125円、▲0.6%) 反落
  • TOPIX 1,537.5(▲6.6、▲0.4%) 反落
  • 東証マザーズ株価指数 874.2(▲7.0、▲0.8%) 反落

東証1部上場銘柄の概況

  • 値上がり銘柄数:845、値下がり銘柄数:1,227、変わらず:68
  • 値上がり業種数:12、値下がり業種数:21
  • 年初来高値更新銘柄数:61、年初来安値更新銘柄数:157

東証1部の出来高は14億6,158万株、売買代金は2兆3,942億円(概算)となり、いずれも前日より減少しました。米国株の続伸を受けてリスクオンモードが強まったものの、模様眺めに徹する投資家も少なくないようでした。その結果、売買代金は2兆5,000億円を下回る盛り上がりに欠けた商いとなっています。

そのような中、日経平均株価は終日マイナス圏で推移しました。ただ、前場の半ばには一時▲237円安まで下落しましたが、その後は一段の下押しはなく、下げ幅を縮小する展開となりました。それでもプラス圏に浮上することはなく、結局は反落で引けています。

なお、TOPIXも同じような値動きで反落となりましたが、下落率は日経平均株価より小幅に止まりました。

東証マザーズ株価指数は反落、売買代金は3日連続の1,000億円超え

東証マザーズの出来高は6,716万株、売買代金1,077億円となり、いずれも前日より減少しました。前日に回復を示した個人投資家の物色意欲は続かず、模様眺めムードが強まったようです。ただ、売買代金は3日連続で1,000億円超を維持しており、閑散相場という状況ではありませんでした。

なお、株価指数は反落となり、900ポイント回復がやや遠のきました。今後も個人投資家の物色意欲回復が持続的なものか否かが注目されましょう。

TDKや村田製作所など電子部品株が大幅安、OLCは再び上場来高値を更新

個別銘柄では、米国トランプ政権が中国通信機器最大手ファーウェイへの事実上の輸出規制を決めたことから、電子部品・半導体関連を中心にハイテク株が大幅安となりました。

終値ベースで見ると、TDK(6762)、村田製作所(6981)、アドバンテスト(6857)、ルネサスエレクトロニクス(6723)、太陽誘電(6976)などがいずれも▲5%超安の急落となっています。さらに、ソニー(6758)や東京エレクトロン(8035)など主力ハイテク株も売りが優勢となりました。

また、資生堂(4911)や電通(4324)などディフェンシブ銘柄の一角も急落し、前日に急落した武田薬品工業(4502)も大幅続落で引けています。

その他では、金融株に下げ止まりが見られず、三菱UFJフィナンシャル・グループ(8306)、みずほフィナンシャルグループ(8411)、大和証券グループ本社(8601)、野村ホールディングス(8604)などが値を下げていずれも年初来安値を更新したのが目を引きました。

一方、オリエンタルランド(4661)が値を上げて上場来高値を更新しました。

また、KDDI(9433)が連日の年初来高値更新となり、大幅高となったリクルートホールディングス(6098)も高値更新となっています。

新興市場(東証マザーズ)では、串カツ田中ホールディングス(3547)やユーザベース(3966)が大幅下落となり、メルカリ(4385)も小幅安で引けたため公開価格回復には至りませんでした。一方、そーせいグループ(4565)が大幅高となっています。

葛西 裕一