4. 2026年に「65歳になる方」が、年金請求書を受け取った際にやるべきこと

老齢年金を受け取るには、「年金請求書」の提出が必須です。

この書類には、基礎年金番号や氏名などがあらかじめ印字されており、日本年金機構から郵送されます。

4.1 「初めて老齢年金を請求する方」の手続き方法について

  • 書類が届く時期:65歳(または特別支給の老齢厚生年金の受給開始年齢)になる3カ月前
  • 提出できる時期:受給権が発生する誕生日の前日以降
  • 提出先:最寄りの年金事務所、または街角の年金相談センター

4.2 「特別支給の老齢厚生年金から切り替える方」の手続き方法について

現在「特別支給の老齢厚生年金」を受け取っている場合、65歳になると「本来の老齢年金」に切り替わります。

その際には、改めて年金請求書の提出が必要です。

  • 書類が届く時期:65歳の誕生月の初旬(1日生まれの場合は前月の初旬)
  • 提出できる時期:誕生日の前日以降
  • 提出先:日本年金機構本部へ郵送(電子申請も選択可能)

請求書の提出を忘れると、年金の支給が一時的に停止することがあるため、注意が必要です。

4.3 年金請求書の「提出期限」と「注意点」について

希望するタイミングで年金を受け取り始めるには、誕生月の末日(1日生まれの場合は前月末日)までに請求書を提出することが目安となります。

期限を過ぎても受給権が消えるわけではありませんが、支給開始が数カ月遅れる可能性があるため注意が必要です。

また、年金の受給権には5年の時効があるため、請求書が届いたらそのままにせず、適切な時期に手続きを行うことが重要です。

5. 年金受給は申請が必須!電子申請をスムーズに進めるための準備

将来の年金額をシミュレーションして安心する方は多いですが、「自ら手続きをしなければ、年金は1円も支給されない」という大原則は意外と見落とされがちです。

日本年金機構から届く年金請求書に「電子申請のご案内リーフレット」が同封されていれば、便利なオンライン手続きを選ぶことができます。途中でつまずくことなくスムーズに申請を終えられるよう、まずは以下のアイテムをあらかじめ手元に準備しておきましょう。

老齢年金請求書「事前申請に必要なもの」4/4

老齢年金請求書「事前申請に必要なもの」

出所:日本年金機構「電子申請かんたんガイド(老齢年金請求書)」

  • スマートフォンまたはパソコン
  • マイナンバーカード
  • マイナンバーカードに設定した2種類のパスワード
  • マイナポータルアプリ

パソコンで申請する場合、マイナンバーカードを読み取るためのICカードリーダライタなどが別途必要です。

5.1 老齢年金の電子申請が対象外となる条件

ただし、電子申請の案内が同封されていても、以下に該当する方はオンラインでの手続きができません。

  • 年金の受取口座に「公金受取口座」以外を指定する場合
  • 配偶者が別居中、事実婚、または年収850万円以上の場合
  • 別居している18歳以下(障害がある場合は20歳未満)の子どもがいる場合
  • 住民票の住所と異なる場所へ通知書などの郵送を希望する場合
  • 成年後見人などが本人に代わって手続きをする場合
  • すでに他の公的年金を受給中の場合
  • 年金の「繰上げ請求」を希望する場合
  • 年金の「繰下げ請求」を希望する場合

これらの条件に当てはまる場合は、これまで通り紙の請求書で手続きを行う必要があります。提出は、年金事務所や街角の年金相談センターの窓口、または郵送にて行います。

老齢年金請求書の電子申請が可能な期間は、受給権が発生する誕生日の前日から10カ月後の日までと定められています。

紙の請求書を提出する場合に明確な期限はありませんが、年金の支給を受ける権利には「5年の時効」があることを忘れないようにしましょう。

6. まとめにかえて:制度を「知っている」から「行動する」へ

世論調査のデータが示すように、年金制度の仕組み自体は理解していても、具体的な受給手続きの準備まで進んでいる方は限られています。しかし、どれほど正しい知識があっても、「年金請求書」を提出しない限り、受給がスタートすることはありません。

とくに2026年に65歳の節目を迎える昭和36年(1961年)生まれの方は、ご自身の誕生日の3カ月前(または誕生月初旬)に届く書類を漏れなくチェックし、速やかに手続きを進める必要があります。

年金の請求には「5年の時効」も定められています。日本年金機構からの書類を「後で読もう」と放置せず、届いたら早めに開封して提出準備を進めることが、受給漏れを防ぎ、安心できるセカンドライフをスタートさせるための最も確実な一歩となるでしょう。

参考資料

マネー編集部年金班