1.2 実収入:2年連続の実質マイナス、家計はやりくりで対応

勤労者世帯の実収入(二人以上の世帯)の推移3/6

勤労者世帯の実収入(二人以上の世帯)の推移

出所:総務省「家計調査報告-2025年(令和7年)12月分及び2025年平均-」

勤労者世帯(二人以上世帯)の実収入は、月平均65万3901円でした。名目では2.8%増えたものの、物価上昇を考慮した実質では0.9%減と、2年連続のマイナスです。

勤労者世帯の収支(二人以上の世帯)の内訳4/6

勤労者世帯の収支(二人以上の世帯)の内訳

出所:総務省「家計調査報告-2025年(令和7年)12月分及び2025年平均-」

手取りにあたる可処分所得も実質1.7%減少しました。平均消費性向は65.0%と上昇しており、収入が伸びない中でも支出を削りきれず、家計のやりくりに苦慮している様子がうかがえます。

2. 家計を支える「貯蓄」は十分か、年代別に見た金融資産

収入が増えにくい中での消費増は、結果として「貯蓄」を取り崩すことにもつながりかねません。実際に各世帯はどれほどの蓄えがあるのでしょうか。

ここからは、J-FLEC(金融経済教育推進機構)「家計の金融行動に関する世論調査 2024年」をもとにそれぞれの年代の貯蓄額について確認します。(金融資産を保有していない世帯も含む)

※金融資産保有額には、預貯金以外に株式や投資信託、生命保険なども含まれます。また、日常的な出し入れ・引落しに備えている普通預金残高は含まれません。

2.1 《単身世帯》20代中央値は37万円。資産形成の「二極化」進む

《単身世帯》年代別の金融資産保有額(金融資産を保有していない世帯も含む)5/6

《単身世帯》年代別の金融資産保有額(金融資産を保有していない世帯も含む)

出所:J-FLEC(金融経済教育推進機構)「家計の金融行動に関する世論調査 2025年」をもとにLIMO編集部作成

「単身世帯」の貯蓄状況をみてみましょう。

  • 20歳代:平均255万円/中央値37万円
  • 30歳代:平均501万円/中央値100万円
  • 40歳代:平均859万円/中央値100万円
  • 50歳代:平均999万円/中央値120万円
  • 60歳代:平均1364万円/中央値300万円
  • 70歳代:平均1489万円/中央値500万円

2.2 《二人以上世帯》平均は高いが、実態はばらつき大

《二人以上世帯》年代別の金融資産保有額(金融資産を保有していない世帯も含む)6/6

《二人以上世帯》年代別の金融資産保有額(金融資産を保有していない世帯も含む)

出所:J-FLEC(金融経済教育推進機構)「家計の金融行動に関する世論調査 2025年」をもとにLIMO編集部作成

「二人以上世帯」の貯蓄状況をみてみましょう。

  • 20歳代:平均525万円/中央値125万円
  • 30歳代:平均1096万円/中央値311万円
  • 40歳代:平均1486万円/中央値500万円
  • 50歳代:平均1908万円/中央値700万円
  • 60歳代:平均2683万円/中央値1400万円
  • 70歳代:平均2416万円/中央値1178万円

平均値は一部の富裕層が数値を引き上げているため、データを小さい順に並べてちょうど真ん中にくる「中央値」と比べると、金額に大きな差があることがわかります。

特に単身世帯の中央値は二人以上世帯よりも低い水準にとどまっていることから、消費が回復する一方で、単身世帯を中心に貯蓄面の厳しさは続いていることがうかがえます。