2.2 《二人以上世帯》平均値と中央値に「3〜4倍」の開きあり
マイホーム購入を検討するファミリー層が多い「二人以上世帯」の30歳代・40歳代の金融資産保有状況をみてみましょう。
- 30代:平均1096万円/中央値311万円
- 40代:平均1486万円/中央値500万円
「平均」だけを見るとかなりの高額に見えますが、平均値と中央値に「3〜4倍」の開きがあることがわかります。平均値は一部の富裕層が数字を引き上げているに過ぎず、世の中の「リアルな真ん中」は平均値の約3分の1程度なのです。
かつては「頭金は物件価格の2割」が定石でした。しかし、今の不動産市況でそれを実践すれば、手元資金(中央値の約300万円〜500万円)は消滅してしまいます。
もちろん、金利上昇局面においてフルローンを組めば、利息負担が増え、総返済額が大きくなるリスクはあります。しかし、それ以上に避けるべきは、頭金を支払った直後に病気や減収などのトラブルに見舞われ、生活が立ち行かなくなる事態です。
「将来の金利リスク」と「目の前の資金枯渇リスク」を天秤にかけた時、多くのファミリー層にとっては、教育費や不測の事態に備えて現金を残し、あえてフルローンを選ぶことが、家計を守るための合理的な戦略と言えるのです。
著者
株式会社モニクルリサーチ メディア編集本部
1級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP1級)/CFP®/J-FLEC認定アドバイザー
FP資格「CFP®認定者」及び「1級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP1級)」を保有。
早稲田大学卒業後、日本生命保険相互会社に入社し、生命保険・損害保険の実務および社内教育部署にて教材制作・研修企画に長年従事。独立後はファイナンシャルプランナーとして公正中立な立場から家計相談・ライフプラン設計などの相談実績を持つ。また、マネースクール講師としてNISA、iDeCoを含む資産運用、社会保障など幅広い分野で「お金の先生」として活動。特に公的年金制度の仕組み、老齢年金、障害年金、遺族年金といった厚生労働省管轄の社会保障分野に深い知見を持つ。
現在、株式会社モニクルリサーチのLIMO編集部にて、厚生労働省、金融庁、総務省、デジタル庁、財務省(国税庁)といった官公庁の一次情報をもとに、信頼性の高い記事の企画・執筆・編集・監修を担当。J-FLEC(金融経済教育推進機構)認定アドバイザーとして、企業や学校への金融教育の普及にも尽力している。
大の犬好きで、現在も愛犬と暮らす。JADP認定の「動物介護士®」「動物介護ホーム施設責任者®」「ペットセラピスト®」の資格を取得。確かな金融知識を持ちながらも、生活者としてのリアルなライフスタイルやペットケアへの深い造詣を日々の活動の糧としている。
(2026年6月26日更新)