株式市場の振り返り―4営業日ぶりに反発し1万7,000円台を回復

2016年1月19日の東京株式市場は、日経平均株価が前日比+0.6%上昇、TOPIXは+0.2%上昇となりました。

前日の欧州株安を受けて寄り付きは安く始まりましたが、午前11時の10-12月期中国GDP速報値発表後の上海株式市場が政策発動期待などから堅調であったことや、為替が円安方向で推移していたことを受けて買いが優勢となる場面が増え、終値は前日比プラスでの引けとなりました。

ただし、売買代金は2.19兆円と低調であり、積極的な底値買いの雰囲気は感じられませんでした。

セクター動向と主要銘柄の動き―ディフェンシブの代表格の食品が売られる

東証33業種別では、33業種中20業種が上昇し、13業種が下落しました。上昇の上位3業種は、その他製品、鉄鋼、海運業です。一方、下落の下位3業種は、食料品、銀行業、電気・ガス業です。

日経300での値上がり率上位3社は、任天堂(7974、その他製造業)、日本写真印刷(7915、その他製品)、SUMCO(3436、金属製品)。一方、値下がり上位3社は、明治ホールディングス(2269、食料品)、日清製粉グループ本社(2002、食料品)、山崎製パン(2212、食料品)でした。

上記6社のうち、任天堂や日本写真印刷は証券会社のレーティング引き上げが好感された模様です。一方、それ以外には特に目立った材料は見られませんでしたが、中国市場の減速もかなり織り込まれてきたため、ディフェンシブを売って輸出関連にシフトする動きが一部で出てきている可能性があります。

本日のポイントおよび注目テーマと関連銘柄

気になるのは銀行業の下落です。19日は三菱UFJフィナンシャル・グループ(8306)は前日比で▲1.9%下落、三井住友フィナンシャルグループ(8316)は▲1.2%下落、みずほフィナンシャルグループ(8411)は▲1.6%と、メガバンク3行が揃って下がったほか、地銀株も売りが目立ちました。

前日の欧州市場で銀行株が売られたことが一因と見られますが、輸出関連が買われる中で、銀行が売られていることから、株式市場全体がまだ完全にリスクオンにシフトしきれていないことが読み取れます。

19日の米株式市場は、堅調な中国株式市場を受けてどこまで先週金曜日の下げを取り戻すかが注目されます。

※当記事は、証券投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。

【2016年1月20日 投信1編集部】

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LIMO編集部