2. 老後のお金対策はどう考える?高齢期に重視したいポイント

老後の資産管理を考えるとき、多くの方が「保険に入っておけば安心」と考えがちです。しかし実際には、高齢期こそ保険よりも貯金を優先すべき時期だと言えます。

現役時代は、万が一のときに家族の生活を守るため死亡保障が重要でした。しかし、子どもが独立して住宅ローンも完済している高齢期では、高額な死亡保障は必要性が薄れます。

また、医療費に関しては公的医療保険の高額療養費制度があり、自己負担額には上限が設けられています。特に70歳以上になると、この上限額がさらに低くなります。そのため、民間の医療保険に毎月高い保険料を払い続けるよりも、その分を貯蓄に回したほうが合理的なのです。

保険にはもう一つの弱点があります。それは、給付を受けるには請求手続きが必要で、かつ給付条件も限定的である点です。一方、貯金は自分の判断でいつでも自由に引き出せます。急な入院費用、施設入居の一時金、家のリフォーム費用など、多様なニーズに即座に対応できるのが貯金の強みです。

高齢期は、収入が年金中心になります。だからこそ、固定費である保険料を見直して抑えて流動性の高い貯金を厚くしておくことが、安心で柔軟な生活設計につながります。

不要な特約や重複している保障があれば、解約を検討しましょう。浮いた保険料を貯蓄に回せば、年間数万~十数万円の差が生まれ、緊急時の備えとして活用できます。