私たちの老後を支える柱となる公的年金制度については、正確な仕組みを知っておくことが安心への第一歩となります。

日本の公的年金制度は、よく2階建てに例えられます。1階部分は20歳代から50歳代までの現役世代全員が加入する国民年金、2階部分は会社員や公務員の方が上乗せで加入する厚生年金です。

令和6年度の概況によると、厚生年金の平均受給額は男女全体で月額15万289円となっていますが、加入期間や現役時代の収入によって将来受け取れる金額には大きな個人差が生じます。

今回は、意外と知らない年金制度の基礎知識とともに、受給額の分布状況についても詳しく見ていきましょう。

1. 公的年金制度のキホン

日本の公的年金制度は「2階建て」

厚生年金と国民年金の仕組み

出所:日本年金機構「公的年金制度の種類と加入する制度」等を参考にLIMO編集部作成

日本の公的年金制度は、「国民年金(基礎年金)」をベースとし、会社員や公務員などが「厚生年金」に上乗せ加入する二階建て構造です。

1.1 1階部分:国民年金(基礎年金)

  • 誰が加入する?:原則として「国内在住の20歳以上から60歳未満」全員
  • 保険料はいくら?:全員一律(2026年度月額 1万7920円)
  • 老後の受給額はいくら?:全期間(480カ月)納付すれば満額(2026年度月額 7万608円)
  • 被保険者区分は?:第1号~第3号の3区分(※)

国民年金の被保険者区分

  • 第1号被保険者:農業者・自営業者・学生・無職の人など
  • 第2号被保険者:厚生年金の加入者
  • 第3号被保険者:第2号被保険者に扶養されている配偶者

1.2 2階部分:厚生年金

  • 誰が加入する?:会社員や公務員、またパート・アルバイトで特定適用事業所(※4)に働き一定要件を満たした方が、国民年金に上乗せで加入
  • 保険料はいくら?収入に応じて決まり、給与からの天引きで納付(保険料額は標準報酬月額(上限65万円)、標準賞与額(上限150万円)に保険料率をかけて計算)
  • 老後の受給額はいくら?:加入期間や納めた保険料により個人差あり
  • 被保険者区分は?:第1号~第4号の4区分

厚生年金の被保険者区分

  • 第1号:第2号~第4号以外の、民間の事業所に使用される人
  • 第2号:国家公務員共済組合の組合員
  • 第3号:地方公務員共済組合の組合員
  • 第4号:私立学校教職員共済制度の加入者