40代の平均貯蓄額は平均以下

総務省統計局が公表した「家計調査報告(貯蓄・負債編)-平成29年(2017年)平均結果-(二人以上の世帯)」によると、全体の貯蓄現在高の平均は1812万円(貯蓄保有世帯の中央値は1074万円)でした。

一方、40代の2人以上世帯の貯蓄現在高の平均は1074万円という結果に。全体の平均に比べると、700万円以上も少ないことが明らかになりました。

※なお、この調査における「貯蓄」には、現金預貯金のほかに有価証券(株式、債券、投資信託など)や、積立型の生命保険・個人年金などの金融資産が含まれます。

40代の平均負債額

では、負債額はどのくらいあるのでしょうか。先ほどと同じ調査では、全体の負債現在高の平均は517万円、40代は1055万円という結果になりました。一番負債額が高いのは40歳未満世帯の1123万円で、40代世帯はそれに次ぐ数値です。就職氷河期世代でもある40代の世帯は負債も多く、貯蓄を増やしていく道のりは険しいと言えるでしょう。

老後資金不足を防ぐ、今からできる改善策

老後になってから「このままではお金が足りない…」なんてことにならないよう、今のうちから対策をしておきましょう。まず取り組んでおきたいのは、家計の見直しです。

とくに夫婦別々に家計を管理している世帯は、相手が担っている支出内容を知らないケースも少なくありません。「妻が払っている保険料がいくらなのか知らない」「光熱費は夫しか把握していない」といった状況の方は、夫婦で支出状況を共有しておくようにしましょう。

また、お互いの貯蓄額や負債額を伝えておくのもポイントです。奨学金や独身時代に組んだローンの返済が残っている場合は、この機会に整理しておきましょう。それぞれの残高や利子を比較して、優先的に返済する項目を決める方法もおすすめです。

まとめ

今は金利がほとんど期待できない状態のため、銀行口座に老後資金を預けたままお金を増やすことは難しいでしょう。とはいえ、リスクの高い運用をして貯蓄を一気に失うのも避けておきたいところ。資産運用をする際はリターンとリスクとバランスをしっかり考え、自分に合った商品を選ぶようにしましょう。

【ご参考】貯蓄とは

総務省の「家計調査報告」[貯蓄・負債編]によると、貯蓄とは、ゆうちょ銀行、郵便貯金・簡易生命保険管理機構(旧郵政公社)、銀行及びその他の金融機関(普通銀行等)への預貯金、生命保険及び積立型損害保険の掛金(加入してからの掛金の払込総額)並びに株式、債券、投資信託、金銭信託などの有価証券(株式及び投資信託については調査時点の時価、債券及び貸付信託・金銭信託については額面)といった金融機関への貯蓄と、社内預金、勤め先の共済組合などの金融機関外への貯蓄の合計をいいます。

LIMO編集部