4. 国だけじゃない。市区町村が実施するシニア向け支援制度

ここまで、申請を行うことで国から受け取れるシニア向けの給付や手当を見てきましたが、実は、各地の自治体でも、高齢者を対象とした独自の取り組みが数多く用意されています。

たとえば、愛知県名古屋市では、65歳以上の住民を対象に、市バスや地下鉄などが利用できる「敬老パス」を導入しています。

所得に応じた一定の負担金で、年間730回まで利用できるため、多くの方にとって実質的な移動負担の軽減につながっています。

また、大阪府摂津市では、65歳以上の市民(年度中に65歳を迎える人を含む)を対象に、はり・きゅう・マッサージの施術費を助成する制度が設けられています。

このように、自治体ごとに内容はさまざまなため、お住まいの地域で利用できる支援策がないか、あらためて確認してみるとよいでしょう。

5. 老後資金を守るために今できる確認を

本記事では、60歳・65歳以上が対象となる、申請が必要な国の給付金・手当を5つ取り上げ、確認しておきたいポイントを紹介していきました。

60歳・65歳以降は、公的年金を中心に生活設計を考える人が増えますが、年金以外にも条件を満たせば受け取れる国の給付金や手当が存在します。

ただし、こうした支援の多くは申請が前提で、対象であっても手続きをしなければ支給されません。

加給年金や年金生活者支援給付金、雇用保険の給付金に加え、自治体独自の支援策など、確認すべき制度は多岐にわたります。

さらに、年金制度そのものも見直しが進んでおり、今後の働き方や家族構成によって影響を受ける可能性もあります。

制度を知るだけで終わらせず、自身の状況に照らして対象となる支援がないかを確認し、必要に応じて相談窓口につなげることが、老後の安心につながる第一歩といえるでしょう。

参考資料

川勝 隆登