今年、2026年の年金支給日は以下のとおりとなっています。

2026年の年金支給日カレンダー1/7

2026年の年金支給日カレンダー

出所:LIMO編集部作成

  • 2026年2月13日
  • 2026年4月15日
  • 2026年6月15日
  • 2026年8月14日
  • 2026年10月15日
  • 2026年12月15日

基本的には偶数月の15日に振り込まれる年金ですが、土日や祝日の場合は直前の平日に前倒しとなるため、2月は若干早めに支給日を迎えることになります。

ただし、年金からは税金や社会保険料が天引きされることが一般的です。これから年金をもらい始める人の中には、手取り額とのギャップにがっかりしてしまう人もいるでしょう。

老後生活を考えるにあたっては、手取り額も意識した計画がとても大切です。

本記事では、年金から天引きされる5つの項目についてくわしく解説していきます。

1. 年金から天引きされる「税金・社会保険料」を知ろう

税金や社会保険料は、現役世代の給与や賞与からも天引きされています。額面と手取りのギャップに落ち込んだ経験がある人も多いでしょう。

これらのお金は、年金からも同様に天引きされます。

公的年金から天引きされるお金は、主に次の5種類です。

  • 所得税と復興特別所得税
  • 住民税と森林環境税
  • 国民健康保険料
  • 後期高齢者医療保険料
  • 介護保険料

※国民健康保険料か後期高齢者医療保険料かどちらか一方のみとなり、同時に天引きされることはありません。また、上記のお金が年金から天引きされるにはそれぞれ要件があるため、天引きされないこともあります。

1.1 年金天引き①所得税・復興特別所得税

所得税は個人の所得に対してかかる税金で、課税所得※に税率を適用して計算します。平成25年1月1日から令和19年12月31日までの間に生ずる所得について、源泉所得税を徴収する際は復興特別所得税も合わせてかかります。

※課税所得は、年金支給額から基礎控除・公的年金等控除・配偶者控除や扶養控除などを差し引いた所得額です。

公的年金等に係る雑所得の速算表2/7

公的年金等に係る雑所得の速算表

出所:国税庁「高齢者と税(年金と税)」

所得194万9000円までであれば、復興特別所得税を含む所得税率は5.105%です。

1.2 年金天引き②住民税と森林環境税

住民税は、1月1日時点に住んでいる自治体に納める税金です。前年中の所得に応じて課税される「所得割」と、一律で課税される「均等割」にて計算されます。

2024年10月からは、個人住民税と合わせて森林環境税も年金から天引きされています。

1.3 年金天引き③介護保険料

65歳以上になると、介護保険料を単独で支払うことになります(それまでは健康保険料に上乗せする形で納付)。金額は居住地や所得によって異なります。

一例として、東京都江戸川区では所得段階が19段階設けられており、あてはまる段階に応じた保険料を納めることになります。

なお、要介護認定を受けて介護状態になっても、介護保険料は一生涯支払うことになります。

1.4 年金天引き④国民健康保険料

国民健康保険に加入する年金生活者の場合、国民健康保険料も年金から天引きされる可能性があります。

国民健康保険料は「医療分」「支援分」「介護分」で構成されており、それぞれ決められた「所得割」と「均等割」で計算されます。

前述のとおり、65歳以上になると介護保険料を切り離して納めることになるため、介護分はなくなります。

国民健康保険料の計算方法3/7

国民健康保険料の計算方法

出所:江戸川区「国民健康保険料の計算方法」

お住まいの自治体によって、所得割の税率や均等割額が異なります。

1.5 年金天引き⑤後期高齢者医療保険料

原則として75歳を迎えると誰もが後期高齢者医療制度に加入し、その保険料も要件を満たせば年金から天引きされます。

都道府県によって料率は異なるものの、基本的には所得割と均等割にて算出されます。

参考までに、2025年度の都道府県別の保険料について、「年金収入が195万円だった単身世帯」の例を見ていきましょう。

年金収入195万円の人の2025年度の保険料例4/7

年金収入195万円の人の2025年度の保険料例

出所:厚生労働省「後期高齢者医療制度の令和6・7年度の保険料率について」をもとにLIMO編集部作成

  • 全国:5673円
  • 北海道:6325円
  • 青森県:5415円
  • 岩手県:4808円
  • 宮城県:5216円
  • 秋田県:5042円
  • 山形県:5283円
  • 福島県:5056円
  • 茨城県:5358円
  • 栃木県:4991円
  • 群馬県:5567円
  • 埼玉県:5067円
  • 千葉県:5008円
  • 東京都:5355円
  • 神奈川県:5440円
  • 新潟県:4850円
  • 富山県:5033円
  • 石川県:5573円
  • 福井県:5458円
  • 山梨県:6003円
  • 長野県:5156円
  • 岐阜県:5400円
  • 静岡県:5275円
  • 愛知県:6117円
  • 三重県:5475円
  • 滋賀県:5371円
  • 京都府:6180円
  • 大阪府:6495円
  • 兵庫県:6134円
  • 奈良県:5833円
  • 和歌山県:6125円
  • 鳥取県:5892円
  • 島根県:5618円
  • 岡山県:5758円
  • 広島県:5438円
  • 山口県:6408円
  • 徳島県:6033円
  • 香川県:5892円
  • 愛媛県:5719円
  • 高知県:6100円
  • 福岡県:6641円
  • 佐賀県:6250円
  • 長崎県:5792円
  • 熊本県:6259円
  • 大分県:6509円
  • 宮崎県:5675円
  • 鹿児島県:6592円
  • 沖縄県:6410円

後期高齢者医療の保険料の賦課限度額は年々上昇しており、2026年度には85万円(年額)になる予定です。

以上のお金が年金から天引きされる可能性があるため、額面と手取りは異なると知った上で老後対策をしておく必要があります。

では、そもそも年金の「額面」はどれほどなのでしょうか。次章では年金額そのものにフォーカスを当てて解説します。

2. 年金額は毎年変わる

そもそも公的年金の受給額は、賃金や物価の動向を踏まえて毎年度見直される仕組みとなっています。

2025年度(令和7年度)の年金額は前年度比で1.9%引き上げとなりました。

【2025年度】厚生年金と国民年金が「1.9%増額」5/7

令和7年度の年金額改定についてお知らせします ~年金額は前年度から 1.9%の引上げです~

出所:厚生労働省「令和7年度の年金額改定についてお知らせします ~年金額は前年度から 1.9%の引上げです」~をもとにLIMO編集部作成

国民年金(老齢基礎年金)の満額は6万9308円です。

そして標準的な報酬を得ていた会社員+専業主婦というモデル世帯では、厚生年金(国民年金を含む)が2人分で23万2784円となりました。

もうすぐ2026年度の年金額が公表される時期となりました。さらに増額が見込まれているものの、物価上昇率には追いつけないため実質には目減りとの見方もあります。

今後の動向に注目しましょう。

3. 年金などの整備を求める声も

内閣府の世論調査によると、「あなたは、今後、政府はどのようなことに力を入れるべきだと思いますか」という問いに対し、「医療・年金などの社会保障の整備」と回答した割合が64.5%に上ります。

物価上昇が進む今、物価対策や景気対策を望む声も多く上がる中で、社会保障整備を望む声も少なくないことが浮き彫りとなっています。

また、厚生労働省の別の統計調査においては、高齢者世帯のうち「大変苦しい」「やや苦しい」を合わせた割合は55.8%であることもわかりました。

  • 大変苦しい:25.2%
  • やや苦しい:30.6%
  • 普通:40.1%
  • ややゆとりがある:3.6%
  • 大変ゆとりがある:0.6%

老後対策の重要性が高まる中、年金について意識する方も多いでしょう。

4. まとめにかえて

年金からも容赦なく「税金・保険料」が天引きされるため、基本的に手取り額とはギャップがあることを知っておきましょう。

年金から天引きされるのは、主に以下の5項目です。

  • 所得税・復興特別所得税
  • 住民税・森林環境税
  • 介護保険料
  • 国民健康保険料
  • 後期高齢者医療保険料

政府への要望の声も高まっていますが、老後対策は個別の状況に合わせた進行が重要です。現在地を確認しながら、細やかに計画を立てていきましょう。

参考資料

太田 彩子