小正月も過ぎ、松飾りが外れた街並みを見て、ようやく普段のリズムが戻ってきたと感じる方も多いのではないでしょうか。
暦の上ではまもなく「大寒」。一年でいちばん寒さが厳しい時期を迎えます。夜はこたつや暖房にあたりながら、今年の予定や、少し先の老後の暮らしについて、家族とゆっくり話す時間が増える頃かもしれません。
老後の生活を考えるうえで欠かせないのが「年金」ですが、ニュースで見る平均額と、自分が将来受け取る金額は本当に同じなのだろうか、と疑問に思ったことはありませんか。
年金の額は、これまでどんな働き方をしてきたのか、どんな家族構成だったのかといった歩み方によって大きく変わります。
この記事では、今のシニア世代が実際に受け取っている平均的な年金額に加え、厚生労働省が示す「ライフコース別の年金モデル」もあわせて紹介します。ご自身のこれまでを振り返りながら、将来の暮らしを考えるヒントにしてみてください。
1. 公的年金の基本と支給日。国民年金と厚生年金の仕組みを解説
日本の公的年金制度は、老後に受け取る「老齢年金」だけでなく、病気やケガで生活に支障が出た際の「障害年金」、家計を支える方が亡くなった場合に家族が受け取れる「遺族年金」という3つの保障で成り立っています。
一般的に「年金」というと、リタイア後に受け取る老齢年金を思い浮かべる方が多いかもしれません。
1.1 日本の年金制度は「国民年金+厚生年金」の2階建て
この制度は「2階建て構造」と表現され、1階部分が「国民年金(基礎年金)」、2階部分が「厚生年金」で構成されています。現役時代の働き方が、将来受け取る年金額に大きく影響する仕組みです。
ここでは、「国民年金」と「厚生年金」の基本的な仕組みと、それぞれの老齢年金受給額について確認していきましょう。
1.2 1階部分:国民年金(基礎年金)の概要
加入対象者は?
- 原則として日本国内に住む20歳から60歳未満のすべての人(職業や国籍は問いません)
年金保険料は?
- 所得にかかわらず一律ですが、年度ごとに見直されます(※1)
老齢年金の受給額は?
- 保険料を40年間(480カ月)すべて納付した場合、65歳から満額の老齢基礎年金を受け取れます(※2)
※1 国民年金保険料:2025年度は月額1万7510円です。
※2 国民年金(老齢基礎年金)の満額:2025年度は月額6万9308円です。
1.3 2階部分:厚生年金の概要
加入対象者は?
- 会社員や公務員のほか、パートタイマーなどで特定適用事業所(※3)に勤務し、一定の要件を満たす人が国民年金に上乗せして加入します
年金保険料は?
- 収入に応じて保険料が決まります(上限あり)(※4)
老齢年金の受給額は?
- 加入していた期間や納めた保険料額によって個人差が生じます
このように、国民年金と厚生年金では加入対象者や保険料の決定方法、老齢年金額の計算方法が異なります。
そのため、現役時代の年金加入状況によって、実際に受け取る老齢年金額には個人差が生まれるのです。
※3 特定適用事業所:1年のうち6カ月以上、厚生年金保険の被保険者(短時間労働者や共済組合員は除く)の総数が51人以上となる見込みの企業などを指します。
※4 厚生年金の保険料額:標準報酬月額(上限65万円)と標準賞与額(上限150万円)に保険料率を乗じて算出されます。
1.4 2025年度の年金支給日カレンダー
公的年金は、原則として「偶数月の15日」(※5)に、前月と前々月の2カ月分がまとめて支給される後払い方式です。
2025年度の年金支給日と支給対象月は以下の通りです。
- 2025年6月13日(金):4月・5月分
- 2025年8月15日(金):6月・7月分
- 2025年10月15日(水):8月・9月分
- 2025年12月15日(月):10月・11月分
- 2026年2月13日(金):12月・1月分
- 2026年4月15日(水):2月・3月分
※5 支給日が土日や祝日にあたる場合は、その直前の平日に前倒しで支給されます。
