2026年1月、寒さが厳しくなる中、物価の高止まりも続いていて、今年の家計をどう守るかが大きなテーマになっています。そんな中で注目されているのが「給付付き税額控除」という仕組みです。
これは、税金を計算したあとに一定額を差し引き、引ききれない分は現金で給付するという制度。
従来の「減税」だと、もともと納税額が少ない人には恩恵が届きにくいという問題がありましたが、この仕組みなら、納税額がゼロの人にも現金が支給されます。働く意欲はあるけれど収入が少ない人をしっかり支えるための制度です。
では、なぜ「一律給付金」ではなく、税制と組み合わせた方法が検討されているのでしょうか。
今回は、この仕組みのポイントと導入の背景を、図解も交えてわかりやすく解説します。
1. 高市総理が導入を目指す「給付付き税額控除」とは?
2025年10月24日の所信表明演説において、高市総理は「給付付き税額控除」の制度設計を速やかに開始する考えを表明しました。
1.1 2025年10月:所信表明演説で導入の考えを表明
この演説では、夏の参議院議員選挙で自由民主党が公約に掲げた「一律の現金給付」は実施しない方針であることも、改めて示されました。
首相官邸の公式サイトで公開されている「第219回国会における高市内閣総理大臣所信表明演説」によると、総理は「この内閣が最優先で取り組むことは、国民の皆様が直面している物価高への対応」であり、「実質賃金の継続的上昇が定着するまでには、一定の時間を要する」と述べています。
さらに、「税・社会保険料負担で苦しむ中・低所得者の負担を軽減し、所得に応じて手取りが増えるようにしなければならない」と述べ、恒久的で公平な対策として「給付付き税額控除」の導入を急ぐ考えを示しました。
このことから、高市内閣が目指しているのは一時的な対策ではなく、国民の生活を根本から支えるための仕組み作りであることがうかがえます。
1.2 2025年11月:与野党4党の政務調査会長会談で意見交換
2025年11月27日には、自民党、公明党、立憲民主党、そして日本維新の会を加えた与野党4党の政務調査会長による会談が開かれました。
この会談では、「給付付き税額控除」の導入に向けた今後の進め方などについて意見が交わされました。
1.3 2025年12月:「国民会議」の設置で議論を本格化
2025年12月17日の記者会見で、高市総理は次のように発言しています。
政府・与党だけではなくて、野党の皆様も交えた国民会議を設置して、給付と負担の在り方や、それから社会保障給付との整合性、そしてまた所得の把握といった給付付き税額控除の制度設計を含めて、税と社会保障の一体改革についてしっかり議論を進めていきたいと考えております。
それでは、高市総理が導入に意欲的な「給付付き税額控除」とは、具体的にどのような制度で、誰がどのような恩恵を受けられるのでしょうか。
