5. 現役世代との比較|年代別の平均的な「月の生活費」はいくら?

参考として、現役世代は毎月どのくらいの生活費を使っているのでしょうか。

総務省統計局「家計調査報告家計収支編 2024年(令和6年)平均結果の概要」から、二人以上世帯のうち勤労者世帯に焦点を当て、世帯主の年齢階級別に月々の生活費を確認してみましょう。

5.1 40歳未満の世帯

  • 実収入:60万6539円
  • 消費支出:28万544円
  • 非消費支出:9万18円
  • 家計収支:23万5978円

5.2 40歳代の世帯

  • 実収入:70万607円
  • 消費支出:33万1526円
  • 非消費支出:12万9607円
  • 家計収支:23万9474円

5.3 50歳代の世帯

  • 実収入:71万898円
  • 消費支出:35万9951円
  • 非消費支出:14万1647円
  • 家計収支:20万9300円

年齢層が上がるにつれて収入は増加傾向にありますが、それと同時に消費支出や税金・社会保険料といった非消費支出も増えていることがわかります。

ただし、これらの数値はあくまで平均であり、各家庭の状況によって大きな差があることも念頭に置く必要があります。

6. 貯蓄だけでは対応が難しいリスクにどう備えるか

今回は、70歳代の貯蓄額、平均的な年金受給額、そして毎月の生活費について、具体的なデータをもとに解説しました。

日本人の平均寿命は、年々延びている傾向にあり「人生100年時代」といわれるようになっています。

長い老後においては、日々の生活費だけでなく、将来の医療費や介護費用といった負担も考慮に入れる必要があるでしょう。

ご自身の経済状況と、どのようなリスクに備えたいかを考え合わせ、老後を迎える前から準備を進めておくことが大切です。

※金額等は執筆時点での情報にもとづいています。

※この記事は再編集記事です。

参考資料

橋本 優理