年末を迎え、慌ただしい日々をお過ごしのことでしょう。
この時期は、新年に向けて自身のライフプラン、特に老後資金について見直す良い機会でもあります。
日本の公的年金制度は、働き方や加入期間によって将来受け取れる金額が大きく変わる「国民年金」と「厚生年金」の2階建て構造です。
今回は、2025年12月に厚生労働省が公表した最新のデータをもとに、公的年金の基本的な仕組みや、60歳代～80歳代までの年齢別・男女別の平均年金受給額までわかりやすく解説します。
ぜひ、ご自身の将来設計の参考にご覧ください。
1. 2025年度の公的年金、支給額は1.9％増額へ
公的年金の支給額は、毎年度、物価や現役世代の賃金の変動に応じて見直されます。
2025年度については、前年度から1.9％の増額改定となることが公表されました。
1.1 国民年金・厚生年金のモデルケースで見る2025年度の年金額
- 国民年金（老齢基礎年金・満額）（※1）：月額6万9308円
- 厚生年金（夫婦2人分の老齢基礎年金を含むモデルケース）（※2）：月額23万2784円
※1 昭和31年4月1日以前に生まれた方の老齢基礎年金（満額）は月額6万9108円（前年度比+1300円）です。
※2 厚生年金は、平均的な収入（平均標準報酬45万5000円）を得て40年間就業した夫と、その期間すべて専業主婦であった妻という世帯が、65歳から受け取り始める場合の給付水準（老齢厚生年金と2人分の老齢基礎年金（満額））です。
1.2 年金の支給はいつ？2026年の支給日カレンダー
公的年金は、原則として偶数月の15日に、前月までの2カ月分がまとめて支給されます。
支給日が土日や祝日にあたる場合は、その直前の平日に前倒しで支給される仕組みです。
2026年の具体的な支給スケジュールは、下記の一覧表で確認できます。
【2026年前半：年金支給日カレンダー】
年金支給日：支給対象月
- 2月13日（金）：12月・1月
- 4月15日（水）：2月・3月
- 6月15日（月）：4月・5月
