新しい年を迎え、2月には2026年最初の年金支給日がやってきます。何かと出費がかさむ年末年始を終え、この時期は改めて一年の家計計画を立て直したいと考えている方も多いのではないでしょうか。
日本の年金制度は、国民年金と厚生年金の2つから構成されているため、下の体系図のような「2階建て」構造と呼ばれています。
出所:日本年金機構「公的年金制度の種類と加入する制度」等を参考にLIMO編集部作成
2025年度の年金額は1.9%のプラス改定となりましたが、実際の受給額は厚生年金に「どのくらいの年収で、何年間加入したか」という個人の履歴によって決まります。今回は厚生労働省の最新データをもとに、60歳から90歳以上の受給実態から、ライフコース別の将来予測までを詳しく解説します。
1. 厚生年金に33年加入の女性、平均年収427万円で働き続けた場合「年金額はいくらになる?」
働き方や生き方が多様化する今、「将来、自分はどのくらいの年金を受け取れるんだろう?」と気になっている人もいるでしょう。
厚生労働省は、今回の年金改定の発表と同時に、「多様なライフコースに応じた年金額の例」も示しています。
ここでは、年金加入経歴を5つのパターン(男性2パターン、女性3パターン)に分類し、「2025年度に65歳になる人」を想定した年金額の概算が提示されています。

出所:厚生労働省「令和7年度の年金額改定についてお知らせします」
1.1 ケース①:男性・厚生年金期間中心
《年金月額》17万3457円
- 平均厚生年金期間:39.8年
- 平均収入:50万9000円※賞与含む月額換算。以下同じ。
- 基礎年金:6万8671円
- 厚生年金:10万4786円
1.2 ケース②:男性・国民年金(第1号被保険者)期間中心
《年金月額》6万2344円
- 平均厚生年金期間:7.6年
- 平均収入:36万4000円
- 基礎年金:4万8008円
- 厚生年金:1万4335円
1.3 ケース③:女性・厚生年金期間中心
《年金月額》13万2117円
- 平均厚生年金期間:33.4年
- 平均収入:35万6000円※賞与含む月額換算。以下同じ。
- 基礎年金:7万566円
- 厚生年金:6万1551円
女性が正社員等として相応の期間働いたモデルケースでは、将来受け取れる年金は月額で13万2117円となります。これは「老齢基礎年金」7万566円に、キャリアに応じた「老齢厚生年金」6万1551円を合計したものです。
平均年収約427万円で約33年間、厚生年金に加入し続けた場合、毎月13万円強を受け取りながら老後を送るというイメージになります。
1.4 ケース④:女性・国民年金(第1号被保険者)期間中心
《年金月額》6万636円
- 平均厚生年金期間:6.5年
- 平均収入:25万1000円
- 基礎年金:5万2151円
- 厚生年金:8485円
1.5 ケース⑤:女性・国民年金(第3号被保険者)期間中心
《年金月額》7万6810円
- 平均厚生年金期間:6.7年
- 平均収入:26万3000円
- 基礎年金:6万7754円
- 厚生年金:9056円
これらの年金額の例を見ても分かるように、厚生年金の加入期間や現役時代の平均収入によって、年金月額は大きく変動します。
特に、現役時代に国民年金と厚生年金のどちらを中心に加入していたかによって、老後の受給額は大きく変わることが見て取れます。