この夫婦は、収入や支出の状況をしっかりと把握できていませんでした。たとえば食費を知っているのが妻だけ、光熱費は夫の口座から支払われるため夫しか金額を知らないといった状態です。これでは、お互いの収支の把握に差が出てしまいます。
そこで、お互いが把握している支出の内容をリストアップし、家計の状況を共有することにしました。それと同時に、それぞれの資産や収入も伝えます。こうすることで、夫婦の資産や経済的な余裕がどれほどなのかを知ることができました。
負債の返済計画を立てる
妻には奨学金の返済、夫には独身時代に買った車のローン返済が残っていました。そこで、両者の負債金額を合計し、残高や利子を明確に示すことにしたのです。
その結果、利子を比較して優先的に返済を済ませる方を決めたり、ボーナスで一気に返済しようと決めたりと、具体的な計画を立てることができました。
まとめ
いざ老後を迎えるにあたりお金がない状態を避けるためには、早いうちから老後資金を貯めておくことが大切です。まずは「いくら貯めればいいのか」を計算し、その金額を目標に計画を立てましょう。家計の状況を夫婦で把握しておくと、よりスムーズに計画を進めることができますよ。
【ご参考】貯蓄とは
総務省の「家計調査報告」[貯蓄・負債編]によると、貯蓄とは、ゆうちょ銀行、郵便貯金・簡易生命保険管理機構(旧郵政公社)、銀行及びその他の金融機関(普通銀行等)への預貯金、生命保険及び積立型損害保険の掛金(加入してからの掛金の払込総額)並びに株式、債券、投資信託、金銭信託などの有価証券(株式及び投資信託については調査時点の時価、債券及び貸付信託・金銭信託については額面)といった金融機関への貯蓄と、社内預金、勤め先の共済組合などの金融機関外への貯蓄の合計をいいます。
LIMO編集部