マイホームの購入や子どもの教育費などを捻出しているうちに、気がつけばお金がない状態だった…というのは避けておきたいもの。とはいえ、老後のためにはいくら貯めておく必要があるのでしょうか。そこで今回は、60代の貯蓄の状態に加え、老後の生活資金についてご説明します!

60代の貯蓄の平均はいくら?

まずは60代の貯蓄の状況を知っておきましょう。家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](平成30年)によると、60代の金融資産保有額(金融資産保有世帯)の平均は2415万、中央値が 1500万となっています。

この調査でいう金融資産保有世帯とは、金融資産を持たない世帯を除いたベースのことです。金融資産非保有世帯も含めると、平均は1849万円、中央値が1000万円と大きく下がります。

なお、「貯蓄」には預貯金のほか、株式や債券、投資信託、生命保険なども含まれます。また、金融資産を保有しない世帯の割合が22.0%である点にも注目です。その一方、3000万円以上の金融資産を持つ世帯は18.6%という数字に。同じ60代のなかでも、貯蓄額に大きな差があることがうかがえます。

老後の生活資金はどう見積もる?

老後に必要な生活資金は、現役時代(退職直前)の生活費の7割を目安に予想することができます。たとえば、その計算で毎月の夫婦2人の生活費が25万円だった場合、年金がもらえる60歳から65歳までの5年間だけで25万円×12カ月×5年間=1500万円が必要になります。

65歳からは、ようやく年金がもらえるようになります。厚生労働省が発表しているモデル世帯(夫は平均賃金で40年勤務、妻はその間専業主婦)の場合、2018年度の標準的な厚生年金額は1か月22万1277円。1カ月の生活費には約3万円足りないので、65歳から85歳まで20年間で720万円、95歳まで長生きした場合は1080万円が追加で必要になります。

仮に85歳まで生きるとすると、1500万円+720万円=2220万円を用意しておかなければなりません。旅行費や冠婚葬祭費などを踏まえると、もっと備えておく方が安心でしょう。

ただし、今の年金制度がこのまま継続するという確証はありません。あらゆる事態に備え、老後の生活資金はできるだけ多く準備しておくようにしましょう。

ある夫婦が家計改善のために変えたこと

ここで、ある共働き子持ち夫婦が行なった家計改善方法をご紹介しましょう。「このままだと老後のお金がない」と焦っている方は、ぜひ真似してみてくださいね。

情報は夫婦で共有する