12月にボーナスを受け取る人は多いのではないでしょうか。民間企業に加え、公務員も12月はボーナスの支給月です。12月10日には、2025年冬期の国家公務員のボーナスが支給されました。
物価高へ対抗するための賃上げの波は、まだまだ完全に波及したとはいえない状況です。国家公務員のボーナスは、物価高に対抗できる程度の引き上げがされているのでしょうか。この記事では、国家公務員の最新のボーナス事情について解説します。
1. 【2025年冬】国家公務員のボーナスの平均支給額
内閣官房では、毎回のボーナス支給のたびに、一般職国家公務員(管理職を除く行政職職員)の平均支給額を公表しています。2025年12月期の平均支給額は、以下のとおりでした。
- 平均支給額:約70万2200円
- 支給月数:2.260月
- 平均給与額:約31万700円
平均支給額は、70万円台をギリギリ上回る結果となりました。支給対象者の平均年齢は32.9歳で、昨年よりも0.2歳若くなっています。
なお、この公表金額は、額面金額です。そのため、実際に受け取れるのは、上記の金額から税金や社会保険料を差し引いた金額になります。税金・社会保険料あわせて2割程度が差し引かれるのが一般的ですから、実際に振り込まれるお金は平均で約56万円前後といえるでしょう。
1.1 過去の金額と比較
過去の金額と、今回の支給額を比較してみましょう。
- 2025年12月:約70万2200円
- 2025年6月:約70万6700円
- 2024年12月:約72万2000円
2025年の冬は、前年の12月や今年6月に比べると、やや少ない金額になっています。
物価高に対抗すべく、民間企業は大幅な賃上げを実施しています。国家公務員もこれに追随するのが一般的ですが、なぜ今回支給額が前回よりも少なくなっているのでしょうか。次章では、その理由について解説します。

