2. 継続して貯蓄するコツ

コツコツと貯蓄を続けるためには、思い切った節約よりも無理なく続けられる仕組みを構築することが重要です。以下3つのプロセスについて詳しく解説していきます。

  1. 収支を把握する
  2. 支出を見直す
  3. 先取り貯蓄を行う

2.1 ①収支を把握する

最初のステップとなるのが「収支を把握すること」です。毎月いくら収入があり、何にいくら支出しているのか把握することで、具体的な貯蓄額の目安を設定できます。

収支を把握せずに、感覚で目標貯蓄額を設定してしまうと持続性のない行動につながる恐れがあります。そのため、まずは月単位で収支を把握することが大切です。収支を管理する方法としては、少ない手間で収支を記録できる家計簿アプリを活用するのがおすすめです。

期間は2〜3ヶ月ほどを目安にしましょう。2〜3ヶ月程度の記録があれば、支出の傾向をつかみやすく、改善すべきポイントが明確になります。

2.2 ②支出を見直す

収支の把握ができたら、次は「支出の見直し」を行います。特に家賃や通信費などの固定費は、1度見直すだけで毎月の支出を努力を大きく削減できる可能性があります。

例えば、通信費を月3000円削減することができれば、年間で3万6000円の節約が可能です。ほかにも家賃や保険料といった支払い金額の大きい固定費を見直すことで、年間で10万円以上の出費を抑えられます。

また、変動費のなかにも娯楽費といった必要性の低い支出が習慣化している場合があります。本当に必要な支出であるか考慮したうえで、回数を減らしたり予算枠を設けたりなど、無理のない範囲で調整することが大切です。

2.3 ③先取り貯蓄を行う

最後のステップが「先取り貯蓄」です。先取り貯蓄とは、給与などの収入が振り込まれた時点で、あらかじめ決めておいた金額を自動的に貯蓄へ回す仕組みのことをいいます。

これまでのステップで把握した収支をもとに無理のない貯蓄額を設定し、貯蓄用の口座などにお金を移してしまうことで貯蓄を積み上げやすいのがメリットです。

収支管理をしたうえで余ったお金を貯蓄に回すといったやり方では、気の緩みなどで支出が増えやすくなる可能性があるため、使う前に貯めるという順番で貯蓄に取り組むことが重要であると考えます。

ただし、いきなり大きな金額を先取り貯蓄に回すと生活が圧迫されてしまうリスクがあるので、まずは無理のない金額から始めるのがおすすめです。例えば、先取り貯蓄スタート時は月1万円に設定し、生活に余裕を持てるようになったら月3万円に引き上げるなど、段階的に設定金額を増やすと負担を軽減できます。