5. まとめにかえて
老後の生活を支える公的年金制度は、国民年金と厚生年金の二階建て構造が基本ですが、平均額や受給実態を見ると、年金収入だけでゆとりを持つのは難しいのが現状です。
国民年金が約5万円台、厚生年金でも約14万円台という平均月額からは、ご自身で老後資金を準備する大切さが分かります。
その一方で、2025年の年金改正法は、私たちに前向きな変化をもたらしています。社会保険の適用拡大や在職老齢年金の見直し、そしてiDeCoの加入上限年齢の引き上げといった変更は、「長く働くこと」と「長く効率よく資産形成を続けること」を力強く後押ししてくれるでしょう。
この年末という区切りに、ご自身の年金見込み額を見直すとともに、新NISAと連携できるiDeCoの拡充などの制度改正を活かし、安心できる将来のための働き方や資産形成の計画を具体的に立ててみませんか。
参考資料
マネー編集部年金班
執筆者
マネー編集部年金班は株式会社モニクルリサーチが運営する『くらしとお金の経済メディア ~LIMO(リーモ)~』において、地方自治体の公務員や生命保険会社等の金融機関にて勤務経験が豊富な編集者が中心となり、厚生労働省や官公庁の公開情報等をもとに公的年金(厚生年金保険と国民年金)、年金制度の仕組み、社会保障制度などをテーマに、丁寧で読者にとってわかりやすい記事の情報発信を行っています。
マネー編集部年金班に所属する編集者は地方自治体職員出身の太田彩子、日本生命保険相互会社出身の村岸理美、株式会社三菱UFJ銀行と三井住友信託銀行株式会社出身の和田直子、株式会社三菱UFJ銀行出身の中本智恵、野村證券株式会社出身の宮野茉莉子、SMBC日興証券株式会社出身の安達さやか等のファイナンシャルアドバイザー経験者等で構成されており、表彰歴多数の編集者も複数在籍しており、豊富な金融知識をもとにした記事に定評があります。
CFP®、1級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP1級)、2級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP2級)、一種外務員資格(証券外務員一種)などの資格保有者も多数在籍。生保関連業務経験者は過去に保険募集人資格を保有。(最新更新日:2025年6月8日)
監修者
校閲者・編集者/記者/二種外務員資格(証券外務員二種)
早稲田大学第一文学部卒。学参系編集プロダクションなどで校正・校閲・執筆を経験。人文・社会系一般書籍、中学・高校社会科教材、就職試験問題の制作関連業務で15年以上の経験を持つ。現在はLIMO編集部において、金融系メディアの編集者兼執筆者として、コンテンツ制作や編集に携わる。紙媒体での経験を生かし「お金とくらし」にまつわる情報を丁寧に発信している。ニ種外務員資格(証券外務員二種)保有。(2025年11月22日更新)