2026年を迎え、「貯蓄額の目標」について考えている方もいるのではないでしょうか。

貯蓄額は、世帯人数や収入、ライフスタイルなどにより家庭ごとに異なりますが、「貯蓄の平均や中央値」知りたい方もいるでしょう。

本記事では、おひとりさま世帯・二人以上世帯の平均貯蓄額・中央値を、20〜70歳代の年代別に紹介していきます。

また、安心して老後を過ごしている人の共通点についても併せて解説しますので、ぜひ参考にご覧ください。

1. 【おひとりさま世帯】20~70歳代の平均貯蓄額・中央値はいくら?

金融経済教育推進機構(J-FLEC)の「家計の金融行動に関する世論調査(2024年)」をもとに、おひとりさま世帯の平均貯蓄額を、20〜70歳代の年代別に見ていきましょう。

【単身世帯】20~70歳代の貯蓄額の平均値・中央値1/2

【単身世帯】20~70歳代の貯蓄額の平均値・中央値

出所:金融経済教育推進機構(J-FLEC)「家計の金融行動に関する世論調査(2024年)」 をもとに筆者作成

※金融資産には、現預金のほか株式や投資信託、積立型保険商品、個人年金などを含む
※日常的な出し入れ・引落しのための普通預金残高は含まない

【年代:平均値・中央値】

  • 20歳代:161万円・15万円
  • 30歳代:459万円・90万円
  • 40歳代:883万円・85万円
  • 50歳代:1087万円・30万円
  • 60歳代:1679万円・350万円
  • 70歳代:1634万円・475万円

全体的に、年齢が高くなるにつれ、平均値・中央値ともに高額になる傾向があります。

平均値で見ると1000万円を超えるのは50歳代で、退職金の受け取りがある60歳代で最高の1679万円になります。

しかし、中央値を見ると60歳代になっても350万円で、平均値と大きくかけ離れています。

これは貯蓄の多い世帯が平均値を引き上げている状態であり、実際には十分な貯蓄のない世帯が少なくないことがわかります。

特に50歳代の中央値は30万円と、20歳代に次いで低くなっています。

50歳代は就職氷河期に該当する世代であり、非正規雇用の状態が続き貯蓄が思うように進まないことが原因のひとつと考えられるでしょう。

2. 【二人以上世帯】20~70歳代の平均貯蓄額・中央値はいくら?

続いて、二人以上世帯の平均貯蓄額を20〜70歳代の年代ごとに見ていきます。

【二人以上世帯】20~70歳代の貯蓄額の平均値・中央値2/2

20~70歳代の貯蓄額の平均値・中央値

出所:金融経済教育推進機構(J-FLEC)「家計の金融行動に関する世論調査(2024年)」 をもとに筆者作成

※金融資産には、現預金のほか株式や投資信託、積立型保険商品、個人年金などを含む
※日常的な出し入れ・引落しのための普通預金残高は含まない

【年代:平均値・中央値】

  • 20歳代:382万円・84万円
  • 30歳代:677万円・180万円
  • 40歳代:944万円・250万円
  • 50歳代:1168万円・250万円
  • 60歳代:2033万円・650万円
  • 70歳代:1923万円・800万円

二人以上世帯では、世帯人数が多いこともあり、おひとりさま世帯よりも平均値・中央値ともに高額です。平均値は50歳代になると1000万円を超え、60歳代には2000万円を超えます。

しかし、おひとりさま世帯同様、平均値と中央値の差が大きく、年齢が高くなるにつれその差も拡大する傾向が見られます。

老後を経済的な不安なく過ごすためには、万が一のときに使える貯蓄があることが要件の一つです。

では、安心して老後を過ごしている人にはどのような共通点があるのか、次章で確認していきましょう。

3. 「安心して老後を過ごしている人」3つの共通点とは?

老後を安心して生活している人によくみられる共通点を3つ紹介します。

3.1 収支を把握し無駄な支出を減らしている

老後に経済的な不安をなくすためには、毎月の収入や支出がいくらなのかを把握し、無駄な支出がないか定期的に確認することがポイントです。

家計を把握するには、家計簿を付けるのがおすすめです。

手書きのものでも良いですが、毎日細かく記録しようとすると長続きしない可能性があります。

家計簿アプリでスキマ時間に記録したり、キャッシュレス決済をメインにして明細書を家計簿代わりに活用したりして、手間を省くのも良いでしょう。

3.2 現役時代に積極的に収入増加を図っている

老後を安心して過ごしている人は、現役時代に収入を増やすための努力を惜しまない傾向があります。

例えば、スキルアップや資格取得をして給与の増額を目指したり、副業をしたりする方法があります。

もちろん、収入が多いからといって必ずしも貯蓄が多くなるとは限りませんが、同じ生活費がかかる場合、収入が多い方が余剰資金を多く確保できる可能性が高くなります。

本業に無理のない範囲で、収入増加につながるものを取り入れるのも良いでしょう。

3.3 定年退職までに住宅ローンを完済している

住宅ローンの返済は長期間に及ぶことが多いですが、定年退職を迎える前に完済すると、収入が年金だけになった場合に高額なローン返済に悩まずに済みます。

まとまった資金が入った際に積極的に繰上げ返済をすることで、ローン残高を効率的に減らせます。

ただし、退職金で一括返済するのは慎重に検討する必要があります。

退職金は大切な老後資金になるものであり、一度に返済に回してしまうと、後で生活費が足りなくなった場合に補填する資金がなくなる可能性があるためです。

4. まとめ

おひとりさま世帯・二人以上世帯ともに、貯蓄額の平均値と中央値に大きな差が生じており、十分な貯蓄のある世帯と不足している世帯の差が大きくなっていることがわかります。

老後を安心して過ごすには、万が一のときに対応できる貯蓄があることが要件の一つとなります。

現役時代から収入アップを図ったり、住宅ローンの返済について見直しをしたりして、老後に経済的な負担のかからない方法を探していきましょう。

※金額等は執筆時点での情報にもとづいています。

参考資料

木内 菜穂子