4. まとめにかえて
今回は、障害年金制度が大きな転換期を迎えた2025年のニュースを3つ取り上げました。年金額の改定に加え、認定プロセスの抜本的な見直しや不支給事案の再点検が行われ、形式的な判断から、入院歴や就労状況など個々の生活実態を重視する「総合評価」へと進化しています。この結果、一部の事案では支給決定に覆るケースも確認され、制度がより生活に寄り添う方向へと改善されていることがわかります。
障害年金は、病気やけがで生活に制約があるとき、本人や家族の暮らしを支える重要な制度です。今回の改正により、より安心して利用できるしくみになりつつあります。
「自分は対象になるのかな?」と感じたら、年金事務所や専門窓口に相談することをおすすめします。日本年金機構のホームページからお住いの近くの年金事務所を検索することもできます。必要な書類や手続きの流れを丁寧に教えてもらえるので、早めに確認しておくと安心です。
参考資料
- 日本年金機構「障害基礎年金の受給要件・請求時期・年金額」
- 日本年金機構「令和6年度の障害年金の認定状況についての調査報告書への対応状況」
- 日本年金機構「障害年金業務統計(令和6年度決定分)」
- 日本年金機構「全国の相談・手続き窓口」
- 政府広報オンライン「障害年金の制度をご存じですか?がんや糖尿病など内部疾患のかたも対象です」
村岸 理美
