【年金の本当】60～89歳のふつうのシニアがもらっている金額を一覧表で確認

いよいよ2025年も残すところあとわずかとなり、年末年始の準備で忙しくされている方も多いのではないでしょうか。慌ただしい師走の時期ですが、将来の安心した生活設計のため、今一度ご自身の年金について考える貴重な機会でもあります。

本稿で取り上げる公的年金は物価や賃金の動向を反映して調整される日本の大切な社会保障制度です。この記事では、最新の年金額改定の動向を入り口に、公的年金制度の「2階建て構造」という基本的な仕組みを解説します。

さらに、国民年金と厚生年金の平均受給月額を、60歳代、70歳代、80歳代という年代別、そして男女別の平均という多角的な視点から具体的に見ていきます。老後の生活を支える年金の全体像を把握し、未来に向けた備えを検討するきっかけとして、ぜひ最後までお読みください。

1. 【2025年度】公的年金は前年度と比較して「1.9％」の増額改定

公的年金の支給額は、物価や賃金の動きを踏まえて毎年調整されています。

2025年度については、前年度から1.9％の増額改定が実施されました。

2025年度の年金額の例（厚生労働省公表）

出所：厚生労働省「令和7年度の年金額改定についてお知らせします」

※1 昭和31年4月1日以前生まれの方の老齢基礎年金の満額は月額6万9108円（対前年度比＋1300円）
※2 厚生年金は「男性の平均的な収入（平均標準報酬（賞与含む月額換算）45万5000円）」で40年間就業した場合に受け取り始める年金（老齢厚生年金と２人分の老齢基礎年金（満額））の給付水準

公的年金は偶数月の15日に支給される仕組みとなっており、15日が土日や祝日に当たる場合は、直前の平日に振込日が繰り上がります。

支給される金額は、前月分を含む2カ月分となります。

以下では、2025年の年金支給日を一覧で整理しています。

【一覧表】2025年年金支給日カレンダー

【一覧表】2025年の年金支給日カレンダー