4. 医療費の負担割合の判定期日
医療費の負担割合は、毎年8月1日に決定されます。その年の8月1日から翌年の7月31日までの自己負担割合を、前年の収入・所得をもとに決定するイメージです。
たとえば、単身世帯で2024年の所得が100万円・収入が278万円の場合、収入が200万円を超えるため、医療費の負担割合は2割になります。また、夫婦世帯で年収600万円の場合、負担割合は3割です。
前年に「生命保険金を受け取った」「株式をすべて売却して現金化した」といったことがある場合、当年の収入は少なくても、医療費の負担割合が増えるケースがあります。
「昨年一時的な収入が増えた」という人は、あらためて所得を確認し、医療費の負担割合の増加に備えておきましょう。
5. まとめ
後期高齢者の医療費の負担割合は原則1割ですが、収入が多い人は2割・3割と負担する金額が増えます。
とくに、2025年10月から本格的に導入される「2割負担」には注意が必要です。2割負担の基準となる収入額をおさえておき、老後のライフプランの組み立てに役立てましょう。
参考資料
- 厚生労働省「令和5年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」
- 厚生労働省「後期高齢者医療の窓口負担割合の見直しについて(お知らせ)」
- 厚生労働省「高額療養費制度を利用される皆さまへ」
- 船橋市「75歳以上になれば自己負担割合は1割ではないのですか。」
石上 ユウキ