2. 医療費負担割合が2割の後期高齢者はどんな人?

2022年10月の法改正により、一部の人の医療費負担が2割になります。2025年9月末までは、配慮措置として1ヵ月の負担増加額が3000円までに抑えられていました。

しかし、配慮措置が終了し、2025年10月からは正式に一部の人の医療費負担が2割になっています。

医療費の負担割合が2割になるのは、以下のすべてに該当する人です。

  • 現役並み所得者に該当しない
  • 世帯の75歳以上の人のうち、課税所得が28万円以上の人がいる
  • 世帯に75歳以上の人が1人おり、年金収入とその他所得の合計が200万円以上ある、もしくは世帯に75歳以上の人が2人以上おり、年金収入とその他所得の合計が320万円以上ある

単身世帯は年金収入200万円以上、夫婦世帯は年金収入320万円以上で、医療費の負担割合が2割になります。

単身世帯の場合、月額約16万7000円以上の年金を受け取っていれば2割負担に該当します。厚生労働省の「令和5年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」によれば、年金を月額17万円以上受け取っている人の割合は35.1%です。このうち、3割負担に該当する人は0.1%にも満たないため、年金受給者の約35%が2割負担に該当する可能性があると考えられます。

次章では、医療費負担が3割になる人の条件を見ていきましょう。