2019年2月14日に発表されたワタミの2019年3月期Q3累計決算では、売上高は対前年同期比▲1.2%減であるものの、営業利益は同+43%増と大きく業績は回復しています。業績の変化からは、ワタミの復活が感じられます。

鳥貴族が2014年にIPOを行い快進撃が始まっていたまさにその頃、ワタミは業績の悪化から遂には虎の子の介護事業を2015年に売却するなど生き残りを図っていました。攻守所を変えた、とまでは言えないものの、風向きが変わった状態とは言えます。

栄枯盛衰は宿命ともいえる居酒屋産業

居酒屋業界は、「和民」に選好する「村さ来」や「つぼ八」の例もありますが、栄枯盛衰が付き物です。

鳥貴族は長く大阪郊外の焼鳥チェーン店に留まっていましたが、IPOを契機に一気に全国区に上り詰めました。そんな同社も、チェーン店系居酒屋の栄枯盛衰からは逃れられず試練の時を迎えている、と言えるのではないでしょうか。

巻き返しに苦戦している鳥貴族ですが、気軽に食事ができるということから「鳥貴族ファン」も多く、どのような巻き返し策を取るのか、今後の行方が注目されます。

【参考文献】

鳥貴族「価格改定に関するお知らせ」

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石井 僚一