IPO投資初心者の株の買い方のコツは「上場ゴール」銘柄を避けること

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2019年も始まったばかりですが、いよいよ3月末を目の前に、株式市場は乱高下しています。大暴落したかと思えば、大きく反発し、ボラティリティの高さに嫌気がさしている個人投資家も多いのではないでしょうか。

一口に株式投資といっても、すでに上場している株を売買するのと、株の買い方として注目されるものにIPO投資があります。

では、IPOとは何でしょうか。また、IPOは本当に儲かる株価の買い方なのでしょうか。今回はIPOについてみていきましょう。

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IPOとは何か

IPOは「新規株式公開(イニシャル・パブリック・オファリング)」といって、会社が新規に取引所に上場をし(リストし)、株式公開することを言います。また、「IPO株」という言葉もよく耳にしますが、これからIPOする銘柄をいいます。

IPOで株を買うと本当に儲かるのか

IPOは、一般的に個人投資家への割り当ても限定されており、また株数が少ないという場合には需給がタイトになるということから、値上がりしやすいという認識もあり、多くの個人投資家に人気です。

IPO株は、人気がある一方で、なかなか抽選に当選できないという実態もあります。ですが、地道に応募し続ければ当選することもあるので、株式投資の一つの楽しみとしてはチャレンジしてみるのもいいですよね。

そこで、ここでは、IPO株の買い方について紹介します。

最近のIPO株といえばどんな銘柄があるのか

最近話題となったIPO株といえば、「メルカリ(4385)」ではないでしょうか。

メルカリといえば「ユニコーン企業」ともいわれ、将来の成長が期待できるベンチャー企業で時価総額が大きくなるとと多くの個人投資家が注目した銘柄です。そうしたこともあり、競争倍率も高く、抽選に落ちた人も多かったのではないでしょうか。

メルカリの公募価格は1株3000円だったのですが、上場後すぐに最高値が6000円を付けたという快挙を遂げました。短期間に株価が公募価格に対して倍近く値段が跳ね上がったということです。

ですが、その後メルカリの株価は下落し、一時は1株2000円割れとなり、大きく公募価格を下回る状況となりました。今でこそ3300円台(2019年3月27日現在)にまで回復していますが、メルカリの成長に期待している株主は肝を冷やしたのではないでしょうか。

IPO株といえば、株数が少ないところから、大きく値上がりも期待できる反面、上場後の業績が不安定な場合には、日和見な個人投資家は耐え切れずに、すぐに株価が下がるというところもあります。

「上場ゴール」という言葉もあるように、ベンチャー企業でも上場することが目的という企業も見受けられます。そもそもは上場することで新規の資金を調達し、その後の成長投資に充てるべきはずなのに、上場することが目的には、キャッシュ(現金)をバランスシート(貸借対照表)に抱えたままということにもなります。

メルカリ以外のIPO株はほかにはどのような株があったでしょうか。

次に有名なIPOに「ソフトバンク(9434)」のIPO株がありました。

ソフトバンクは元ベンチャー企業ではありますが、現在は日本を代表する大企業といえます。

こちらは公募時期から株数が多いということで公募割れリスクがささやかれ、結果、上場初日は公募価格を下回る厳しいスタートとなってしまいました。

このように、ソフトバンクのように知名度が高くとも、ことIPOとなれば、そもそもの業績に対する公募価格や需給や株価に影響をします。

IPO株は初値が上がりやすいとはいえ絶対ではないため、やはり銘柄研究は欠かせないといえるでしょう。

銘柄ごとの主幹事と副幹事証券会社をチェックしよう

新規上場する銘柄は毎月いくつかあります。IPO情報は日本取引所グループの新規上場会社情報からもわかりますし、は証券会社の情報から知ることができます。

最近はIPO専用のサイトやブログを運営している人がいたり、アプリにもなっていたりするため、簡単にどの銘柄がいつ上場するのかということを知ることができます。

IPO関連サイトやブログなどでは、人気の銘柄を確認しましょう。

たとえば、Sランク、Aランクだとおおよそ値上がりが期待できることが多いようです。また、Cランク、Dランクだと公募割れのリスクもあり、初値が公募より下回る可能性も出てくるようです。

そして、もうひとつ気を付けたいのが証券会社です。

IPOの場合、どの証券会社からでもお目当てのIPO株を買えるわけではありません。それぞれの銘柄ごとに主幹事と副幹事の証券会社が決まっていて、それらの証券会社からしか買うことができません。

ちなみに主幹事と副幹事では一般的に主幹事の方がその割り当てが多いため当選率が高いという結果になります。

銘柄によって主幹事と副幹事は様々なので、当選の確率を上げたいと考える人はたくさんの証券会社に口座を開いて、いくつもの証券会社で抽選に申し込み、当選率を上げようと工夫しています。

抽選に当選して初めて株を買うことができるという点で、一般の株とは買い方が違うとも言えます。

ネット証券と店頭証券の違い

IPO株は証券会社によっても扱いはそれぞれです。ネット証券でも店頭証券でも取り扱っているのですが、大手証券会社の中には、ネットと店頭での当選率をどのようにアロケーションをしているのは、匙加減があるのでしょうか。

特に、担当証券マンから買う場合は、過去に証券マンから投資信託を買ったなどの実績がある場合、担当証券マンが「忖度」してくれることもあるのでしょうか。

なかなかネットでIPO株が当たらないという人は、店頭証券会社の証券マン経由で買ってみるのもひとつの方法かもしれません。

まあ、少しばかりの預かり資産や取引手数料では相手にもされないかもしれませんが…。であれば、いくつものネット証券に口座を開設して待ち構えているというのが懸命のような気もします。

IPO株に当選したら

IPOは当選さえすれば、あとはお金を振り込み、上場初日を待つだけです。初心者は初値売りが安心なので、初値売りをする場合は初日の市場が開く前に売りを入れておきましょう。

「なんだか、短期投資で嫌だなぁ」とお考えの方もいるかもしれませんが、IPO株でコツコツ利食いをしていくのも立派な株式投資です。そして、それを通じて手元資金を蓄え、次の大きな波を待ち受けるというのも一つの株式市場での生き残り方の一つといえるでしょう。「上場ゴール」銘柄を避けつつ、IPO投資でがっちり儲けたいものです。

【参考文献】

日本取引所グループ「新規上場会社情報」

LIMO編集部

参考記事

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LIMO編集部

LIMO編集部は、個人投資家向け金融経済メディアであるLongine(ロンジン)の執筆者である国内外大手証券会社で証券アナリストや運用会社のファンドマネージャーとして長年の調査や運用経験を持つメンバーやビジネス系インターネットメディアでの運営経験者等を中心に構成されています。国内のみならずグローバルの視点から、金融・経済ニュースや投資に関する知識・アイデア、ビジネスパーソンの役に立つ情報をわかりやすくお届けします。