年末年始を迎え、何かと出費がかさむ12月。年金収入を主な生活の糧としている方々にとっては、家計のやりくりに頭を悩ませる時期かもしれません。日本の公的年金制度は、現役時代の働き方によって受給額に個人差があり、年金だけでは生活が厳しいと感じるケースも少なくありません。
そのような状況を支えるため、所得が一定基準額以下の方を対象に「年金生活者支援給付金」という制度が設けられています。この給付金は、年金に上乗せして支給されるもので、生活の助けとなる可能性があります。
この記事では、2025年度の最新の給付額や、どのような方が対象となるのかという支給要件、そして申請手続きの流れについて、わかりやすく解説します。ご自身が対象となるかを確認し、利用できる制度を賢く活用するための一助となれば幸いです。
※金額等は執筆時点での情報にもとづいています。
1. 年金の受給額には個人差がある
厚生労働省「令和5年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」によると、公的年金の平均月額は国民年金（老齢基礎年金）で5万円台、厚生年金（国民年金部分も含む）で14万円台です。
ただしグラフのように、厚生年金を月額30万円以上受け取っている人もいれば、国民年金・厚生年金ともに月額3万円未満となる人まで、幅広い受給額ゾーンにちらばっています。
年金とその他の所得を含めても一定基準以下の所得となる場合、「年金生活者支援給付金」の支給対象となる可能性があります。
