3.2 50歳から積立を始める注意点
- 投資期間が短いため、リスクの取り方に工夫が必要
20~30歳代に比べると十分な投資期間を確保しにくいため、価格変動の影響が相対的に高くなります。
- 無理のない額で続けることが最も重要
積立は「継続」が成果につながります。生活を圧迫しない金額で設定することが重要です。
- 値動きの大きい商品への集中投資は避けたい
1つのテーマ株や特定の業種に偏るとリスクが高くなります。分散投資と資産配分のバランスが特に重要です。
4. 将来に向けてコツコツ準備を進めていこう
50歳代は「老後まであと10~15年」と時間が限られているように感じますが、積立投資の効果は決して小さくありません。
毎月1万円という無理のない金額でも、15年間続ければまとまった資産を準備できる可能性があります。
さらに、新NISAは運用益が非課税のため、増えた分がそのまま将来の資産になります。
50代からの資産づくりでは、「税金を差し引かれない」メリットが想像以上に大きく、効率よく老後資金を積み上げられる点が強みです。
もちろん、投資期間が長くない分、リスクの取り方には工夫が必要ですが、株式と債券を組み合わせたり、つみたて投資枠を活用したりすることで、安定性と成長性の両立が期待できます。
老後の不安を軽減するための資産形成は、「早く始めた人だけの特権」ではありません。
今日から始める小さな積立が、将来の選択肢や安心につながるはずです。
無理のない金額で息の長い投資を続けていくことを、選択肢の1つとして検討してみてはいかがでしょうか。
参考資料
加藤 聖人