4. 成年後見制度、前向きな選択肢としてとらえる
今回の記事では、最高裁のデータや終活に関する調査をもとに、高齢期のおひとりさまが感じやすい不安と、その解決に役立つ成年後見制度についてお伝えしました。
多くの方が「介護」や「手続き」に不安を抱える一方で、とくに大きな心配ごとになるのが「預貯金の管理や解約」ができなくなることです。判断能力が低下すると、家族でも口座を自由に動かせなくなることがあるためです。
成年後見制度は、こうしたお金の管理に関する問題をしっかりとサポートし、安心して生活を続けるための心強い選択肢です。ただし、食事・通院の付き添い・介護といった日常のサポートは制度の対象外である点も理解しておく必要があります。
今、不安に感じる方は、まずは地域包括支援センターや専門窓口に相談してみることが、将来の安心につながる第一歩となるでしょう。自分らしく暮らし続ける未来」は、今の小さなアクションからつくっていけます。
参考資料
- 厚生労働省「成年後見はやわかり」
- 厚生労働省「成年後見制度についてよくわかるパンフレット・自分一人ではよくわからない!?」
- 最高裁判所事務総局家庭局「成年後見関係事件の概況―令和6年1月~12月―」
- NPO法人ら・し・さ(終活アドバイザー協会)「第2回終活意識全国調査報告書【確定版】」
村岸 理美