2.2 夫婦世帯と単身世帯では持ち家率・借家率はどれほど異なる?

高齢者のいる世帯をさらに型別に見ると、次のような特徴が確認できます。

主なポイントは以下のとおりです。

  • 夫婦のみ世帯やその他の世帯は持ち家率が非常に高い(およそ80%前後)
  • 高齢単身世帯は他の世帯と比較しても借家率が高い(32.2%)

高齢者のいる世帯は、主世帯全体と比較して持ち家率が非常に高いことがわかります。

一方で、高齢単身世帯では持ち家率が67.5%に対し、借家率が32.2%と全体と比較しても高く、住まいの柔軟性や経済的負担といった点で状況が異なります。

持ち家であれば固定資産税や修繕費、借家であれば家賃という形で、それぞれ異なる負担が発生します。老後の住まい選びは、資金計画やライフスタイルに直結する重要なテーマといえるでしょう。

3. まとめにかえて

70歳代の単身世帯の貯蓄額には大きな差があることが見えてきました。平均は1600万円を超えていますが、実は約3割の方が「貯蓄ゼロ」という現実もあります。老後の生活設計において、資産の偏りは無視できない課題です。

さらに、住まいの状況も確認しておきたいところです。高齢者のいる世帯では持ち家率が81.6%と高い一方で、単身高齢者では借家率が32.2%と高く、経済的な負担や住まいの選択肢に悩むケースも少なくありません。

「貯蓄」と「住まい」は老後の暮らしの重要なテーマです。年末は生活を見直す絶好のタイミング。新しい年を安心して迎えるために、今一度、ご自身やご家族の資産や住まいについて考えてみましょう。

※本記事の制作にあたって、一部AIを活用しています。

参考資料

中本 智恵