2. 「シニア単身世帯」は借家率が高いって本当?夫婦世帯と比較
ここまでのデータからも分かるように、70歳代の単身世帯では貯蓄額のばらつきが大きく、平均と中央値の差や分布の偏りから、老後の生活設計において「資産の偏在」が顕著であることが見て取れます。
シニアの資産状況を考えるうえで、もう一つ重要になるのが居住形態です。
住まいは生活の土台であり、持ち家か賃貸かによって老後の支出や安心感は大きく変わります。
そこで次に、「高齢者のいる世帯の住宅所有の傾向」について、まずは主世帯全体と比較しながら確認していきます。
2.1 「高齢者世帯」と「主世帯全体」の比較
2023年(令和5年)の統計によると、高齢者のいる世帯の持ち家率は81.6%、借家率は18.2%となっています。
一方で、主世帯全体では持ち家率が60.9%、借家率が35.0%であり、高齢者世帯の持ち家率はこれより20.7ポイント高い結果となっています。
この差は、年齢が上がるほど住まいが固定化され、住宅を資産として保有する傾向が強まることを示しています。
著者
株式会社モニクルリサーチ メディア編集本部
LIMO編集部記者/2級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP2級)/元銀行員/金融ライター
2級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP2級)保有。大学卒業後、株式会社三菱UFJ銀行にて主にリテール営業に従事し、延べ1万名以上の個人のお金の相談に携わった。とくに銀行では国内外株式の仲介、国内外の債券、投資信託、生命保険、住宅ローンなどの販売に携わり、全国表彰歴あり。金融機関勤務後は経験を活かし、株式会社モニクル傘下の株式会社モニクルリサーチ(旧:株式会社ナビゲータープラットフォーム)に入社。
現在はくらしとお金の経済メディア「LIMO(リーモ)」のLIMO編集部にて、厚生労働省管轄の厚生年金保険と国民年金(老齢年金・障害年金・遺族年金)、年金制度の仕組み、社会保障、貯蓄、資産運用、NISA、iDeCo、住宅ローン、カードローン、為替相場、株式投資などを中心に記事の企画・執筆・編集・監修をおこなっている。Yahoo!ニュース経済カテゴリでアクセスランキング1位を多数達成。(2026年7月29日更新)