この記事の読みどころ

インデックスファンドは、信託報酬がアクティブファンドと比較して低めであり、中長期で資産形成をしたい場合は手をつけやすい金融商品と言えるでしょう。

楽天証券が取り扱うインデックスファンドでノーロード(買付手数料無料)の投資信託のうち、純資産が大きな順にトップ10をリストにしてみました。

DC(確定拠出年金)ファンドの個人投資家向け提供開始は、個人投資家にとって歓迎されるイベントです。

インデックスファンドを資産運用のコアとして考える

インデックスファンドは、アクティブファンドと比較して信託報酬がそもそも低めに設定されています。

また、ネット証券会社でも買付手数料なしのノーロードファンドとして販売していることが多いので、中長期で資産形成をしたい層にはエントリーしやすい金融商品と言えるでしょう。

そこで今回は、楽天証券で取り扱うインデックスファンドのうち、ノーロードの投資信託で純資産が大きいトップ10をリストアップしてみました。

純資産が大きな投資信託は、多くの投資家に支持されている他、運用会社としても運用の選択肢が多くなってパフォーマンスの品質を維持しやすいなど、メリットが多い商品と言えます。

トップ10のインデックスファンドの特徴―日本株はやっぱり人気

10のインデックスファンドの特徴を整理してみました。

  • トップ10には日経225のインデックスファンドが多く(10本のうち5本)、不思議なことにTOPIX連動のインデックスファンドはランキング入りしていません。
  • 海外資産を投資対象としたインデックスファンドは、日本株以外の海外主要国の株式を対象としたMSCIコクサイとよばれるベンチマークを対象とした三井住友トラスト・アセットマネジメントの「SMTグローバル株式インデックス・オープン」、三菱UFJ国際投信の「eMAXIS先進国株式インデックス」、外国債券ファンドである三井住友アセットマネジメントの「三井住友・DC外国債券インデックスファンド」だけです。

インデックスを選択し、それに連動するインデックスファンドを選択することで、海外資産へ簡単に投資をすることができるのに、今回のランキングを見る限りは、依然として自国資産偏重だというのは面白い特徴ではないでしょうか。

ファンド名 運用会社 純資産(億円) 信託報酬(%)
インデックスファンド225 日興 2,430 0.5616
日経225ノーロードオープン DIAM 1,698 0.864
MHAM J-REITインデックスファンド(毎月決算型) みずほ 1,681 0.702
MHAM株式インデックスファンド225 みずほ 1,647 0.594
ニッセイ日経225インデックスファンド ニッセイ 1,054 0.27
インデックスファンド225 三菱UFJ国際 747 0.5616
SMTグローバル株式インデックス・オープン 三井住友TAM 520 0.54
三井住友・DC外国債券インデックスファンド 三井住友 510 0.2268
三井住友・日本債券インデックス・ファンド 三井住友 419 0.1728
eMAXIS先進国株式インデックス 三菱UFJ国際 328 0.648

出所:楽天証券をもとに筆者作成。2015年11月2日時点

インデックスファンド信託報酬の価格競争が始まる?

まずは、日経225に連動するインデックスファンドを見てみましょう。

信託報酬の水準が最も低いのが、ニッセイの「ニッセイ日経225インデックスファンド」で、0.27%です。

それ以外の日経225連動のインデックスファンドでは、信託報酬は0.56から0.86%程度なので「ニッセイ日経225インデックスファンド」の信託報酬は非常に魅了的に映ります。

外国株式に投資をするインデックスであるMSCIコクサイに連動する投資信託、三井住友トラスト・アセットマネジメント「SMTグローバル株式インデックス・オープン」の信託報酬は、三菱UFJ国際投信の「eMAXIS先進国株式インデックス」よりも低くなっています。

今回の純資産ランキングではトップ10に入っていませんが、ニッセイの「ニッセイ外国株式インデックスファンド」を見ると、同じくMSCIコクサイをベンチマークとしていますが、信託報酬が0.4212%と、より信託報酬が低い商品となっています。

ニッセイはインデックスファンドでのブランディングに力を入れているようです。

一方、インデックスファンドにさらに魅力的な信託報酬の投資信託を投入してきたのが、三井住友アセットマネジメントです。

8位にランクインしている「三井住友・DC外国債券インデックスファンド」は、DC(確定拠出年金)ファンドを個人投資家向けに提供開始した商品です。債券ファンドながらも信託報酬が0.2268%という低めの水準なっています。

インデックスファンドは資産運用初心者にも取り扱いやすく、また信託報酬が低く抑えられていて中長期の資産運用に最適なため、DCファンドの個人投資家向け提供開始など、今後も新商品の投入が待ち遠しいものです。

LIMO編集部