5. 就職活動にかかる費用は地域によって大きな差も
ここからは、株式会社インディードリクルートパートナーズが実施した「就職プロセス調査」を見ていきます。
5.1 調査概要
- 調査方法:インターネット調査
- 調査対象:2026年卒業予定の大学生および大学院生に対して、『リクナビ2026』にて調査モニターを募集し、モニターに登録した学生5,500人(内訳:大学生4,434人/大学院生1,066人)
- 有効回答数:集計対象|大学生 820人/大学院生 302人
- 調査実施期間:2025年6月1日~6月4日
- 調査機関:株式会社インディードリクルートパートナーズ リサーチセンター
5.2 就職活動全体にかかった平均金額(2026年卒)
- 全国:82,277
- 北海道・東北:155,817
- 関東:61,372
- 中部:84,472
- 近畿:82,112
- 中国・四国:103,052
- 九州:89,154
就職活動に「お金が必要だ」と感じる学生が多い背景には、実際に活動にかかる費用があります。全国平均で見ると、2026年卒の就職活動全体にかかった平均金額は8万2277円でした。
前年の2025年卒が8万4434円だったため、2157円減少しています。
しかし、地域別に見ると大きな差があります。とくに北海道・東北では、2026年卒の平均金額が15万5817円と全国で最も高く、前年からも4万4100円と大幅に増加しています。
地域内での移動や、本社が多くある東京などへの交通費・宿泊費に多く費用がかかっていることが考えられます。
一方、関東では6万1372円と最も低く、費用が前年よりも減少しました。企業の採用活動のオンライン化が浸透したことに加え、地元での活動で済む学生が多いことなどが影響していると考えられます。
地域によって就職活動にかかる費用には大きなバラつきがありますが、どの地域でも多額の費用が掛かります。就活資金を確保しなければならないことも、学生が就活をしながらアルバイトを継続する要因の一つとなっています。
6. まとめ
Z世代の学生の多くは、就職活動に費用がかかることを認識しており、その資金源確保のために、就活が本格化しても約8割がアルバイトを継続する意向を持っています。
アルバイトは経済的な側面だけでなく、「将来のキャリアに役立つ」という意識も強く、アルバイト選びを就職活動の準備として捉える学生も少なくありません。
就職活動を優先しつつも、アルバイトを並行して行うという、現実的かつ効率的な活動スタイルがZ世代の主流となっているようです。
参考資料
LIMO・U23編集部
