2. ボーナスから何が引かれる?額面と手取りに大きなギャップあり?
実際に賞与を受け取ってみたら「思ったより手取り額が少ない」と感じた経験がある方もいるのではないでしょうか。賞与は毎月の給与とは少し仕組みが異なっており、支給額と実際の手取りにギャップを感じるケースも少なくありません。
賞与からは、主に下記のような税金や社会保険料が差し引かれます。
- 所得税:所得額や扶養親族の人数などによって税率が異なる
- 健康保険料:標準賞与額の約10%を労使で折半する(加入する保険や事業所のある都道府県によって異なる)
- 厚生年金保険料:標準賞与額の18.3%を労使で折半する
- 雇用保険料:一般事業の従業員負担は0.55%(事業によって異なる)
- 介護保険料(40歳以上65歳未満):標準賞与額の1.59%を労使折半
全体の控除額は所得の水準や家族構成、年齢などによって異なりますが、およそ20〜30%が差し引かれる計算となります。つまり、手取り額が支給額の70〜80%となる計算です。
また、勤務先によっては次のようなものが差し引かれる場合もあります。
- 財形貯蓄
- 従業員持株会の積立金
- 互助会費 など
「自分の勤務先でどのようなものが引かれるか覚えていない」という場合は、夏季賞与や昨年の冬季賞与の明細を再度確認してみましょう。
2.1 住民税は差し引かれない
毎月の給与からは住民税が源泉徴収されますが、実は賞与は住民税が差し引かれません。これは、賞与の支給額に応じてその場で税金が計算される所得税と違って、住民税は「後払い方式」を採用しているためです。
住民税は前年の所得に基づいて税額が決まり、その税額を翌年6月から翌々年5月にかけて毎月の給与から差し引かれる形で支払います。つまり、毎月の給与で住民税を支払っているため、賞与からは差し引かれないということです。
