3. 手取りが増えない要因は?
手取りが増えない要因はさまざまなことが考えられますが、国民負担率の高さもそのひとつといえます。
前述の国民負担率のなかから、2015年と2024年の内訳を、あらためて見てみましょう。
2015年
- 国民負担率:42.3%
- 租税負担:25.2%
- 社会保障負担:17.1%
2024年
- 国民負担率:45.8%
- 租税負担:27.5%
- 社会保障負担:18.3%
消費税のように目に見えて負担が増えている税金はもちろん、社会保険料の上昇も私たちにとっては重荷です。
少子高齢化の進行により、高齢者への年金・医療・介護にかかる費用は毎年増え続けています。国の社会保障給付費は、1990年時点では約47兆円でしたが、2025年(予算ベース)では約141兆円まで増えています。
適切な財源を確保し制度を運営するため、私たちが負担する社会保険料は少しずつ引き上げられているのです。
社会保険料は給与明細を見ても、変化に気づきにくいものです。しかし、気づかぬうちに着実に負担は増えており、私たちの生活にも影響を及ぼしています。
次章では、負担増への対応策を解説します。
