日本の年代別貯蓄額はどのくらいなのでしょうか。今回は「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査]平成30年調査結果」のデータをもとにみていきたいと思います。

貯蓄とは何か

「貯蓄」というと金融機関に預けている「預貯金」を想像しがちですが、実はそれだけではありません。

貯蓄は、預貯金をはじめとし、生命保険、株式、投資信託、債券といった有価証券も含まれます。

有価証券は時価があることもあり、日々変動するものです。たとえば、株式では株券の価値がなくなってしまうケースもあります。したがって、リスク性資産とも呼ばれます。貯蓄には安全資産である預貯金とリスク性資産が含まれるということを知っておいてもよいでしょう。

株価は日々変動しています。2018年末から2019年はじめにかけては、米中貿易摩擦の影響などを懸念して世界中の株価が大きく下落基調となりましたが、その後は反発しました。2019年3月8日のダウ平均株価の水準は昨年の10月には及ばないものの、その水準は大きく回復しています。

ここで見るデータは一時点の貯蓄額を見るものですが、先にコメントしたように貯蓄には価格変動を含む資産も含みます。したがって、ここでの貯蓄水準は調査時点での市場環境も含むという理解がより正確でしょう。

年代別の貯蓄額はいくらか

ここでは、世帯主の世代別に貯蓄額を見ていきましょう。平均額(平均値)、中央値、最多貯蓄額帯も併せてお示しいたします。