3. 新NISAを活用して「何%の運用利回り」を目指す?GPIFの運用利回り例をみる

先ほどは運用利回り1~7%でシミュレーションしましたが、実際の資産形成では事前に運用利回りを把握することはできません。

では、運用利回りはどれくらいで想定しておくとよいのでしょうか。

たとえば、日本の年金保険料の一部を運用するGPIFは国内外の債券や株式に分散投資してできる限りリスクを低減しつつ成果を目指す運用方針をとっています。

そんなGPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)の運用利回りは、過去24年間※の平均で年率4.51%です。(※2001年~2025年度第2四半期)

もちろん年によって運用利回りに差はありますが、一つの目安にしてみてもよいかもしれません。

ただし、資産運用には価格変動リスクなどが伴い、リスクとリターンは比例する傾向にあります。

4. 50歳からのNISAはリスクを取りすぎないように注意しよう!

本記事では、新NISAで50歳から「月5万円」の積立投資を始めた場合の65歳時点における資産評価額をシミュレーションしました。

ただし、50歳からの資産形成はリスクを取りすぎないように注意が必要です。

資産形成は、価格変動などのタイミングによって保有している資産の価格が下がるリスクも伴います。

そのため、投資先の特徴をよく確認したり、投資先を分散させたりして、できるだけリスクを抑えた安定的な運用を意識してみてください。

家計の状況や、保有している資産全体のバランスに合わせて、投資先や資産運用を行う金額を検討するようにしましょう。

老後に向けた備えをどのように進めていくのか、50歳からの資産形成について考えてみてはいかがでしょうか。

参考資料

苛原 寛