学校卒業後の就職に苦しんだ氷河期世代。その世代の人々も40代・50代を迎え、キャリア中盤〜終盤に来ています。非正規雇用や不安定な雇用状況を乗り越えるために、政府は氷河期世代の支援策を進めています。

その一つが「公務員採用枠」の設置です。就職氷河期世代の公務員採用枠とはどのようなものなのでしょうか。また、国家公務員の現在の採用状況はどのようになっているのでしょうか。

この記事では、就職氷河期世代の公務員採用について解説します。

1. 就職氷河期世代の公務員採用枠は2026年から再開

就職氷河期世代の公務員採用枠は、2024年度まで用意されていました。当時は夏ごろから受験申込が始まり、1次選考・2次選考を経て、年末に合格発表という流れでした。当時の試験概要を振り返ってみましょう。

  • 受験資格:1966年4月2日~1986年4月1日に生まれた人(※)
  • 職務内容:事務区分・技術区分・刑務官区分・入国警備官区分
  • 申込者数:3909人
  • 受験者数:2370人
  • 合格者:151人

※日本の国籍を有しない人や改正前の民法の規定による準禁治産の宣告を受けている人などは受験不可

2025年度はこの枠が設けられず、支援は一旦終了しました。

しかし、2026年度からは、再度就職氷河期世代の中途採用が再開されます。国家公務員・地方公務員のほか、教員としての採用も行う予定です。

特別な枠で公務員として働けるチャンスが今後も続くため、転職を考えている人や今のキャリアに悩んでいる人は、申込を検討してみましょう。

次章では、国家公務員の採用状況を解説します。