株式市場の振り返り-日経平均株価は今年初の4日続落、一時21,000円を割り込む

2019年3月8日(金)の主要指標(カッコ内は前日終値比)

  • 日経平均株価 21,025円(▲430円、▲2.0%) 大幅4日続落
  • TOPIX 1,572.4(▲29.2、▲1.8%) 大幅4日続落
  • 東証マザーズ株価指数 900.1(▲28.6、▲3.1%) 大幅続落

東証1部上場銘柄の概況

  • 値上がり銘柄数:107、値下がり銘柄数:2,003、変わらず:23
  • 値上がり業種数:0、値下がり業種数:33
  • 昨年来高値更新銘柄数:2、昨年来安値更新銘柄数:67

東証1部の出来高は16億7,283万株、売買代金は2兆9,252億円(概算)となり、いずれも前日より増加しました。米国株安や欧州景気減速に加え、上昇が続いてきた中国上海株が急落したことでリスクオフモードが一気に高まりました。

ただ、メジャーSQ算出に伴う売買嵩上げがあったため、出来高は16億株超えとなり、売買代金は3兆円弱まで膨らむなど、久々の活況な商いとなっています。

そのような中、日経平均株価は終日マイナス圏で推移し、下値を掘り下げる展開となりました。後場の終盤には一時▲462円安まで下落し、取引時間中としては2月15日以来となる21,000円割れとなっています。

最後はやや戻して終値で21,000円台は維持しましたが、今年初の4日続落で引けました。また、終値の下落率(▲2.0%)は、大発会、2月8日に続き今年3番目の大きさでした。

なお、TOPIXも同じような値動きで3日続落となり、終値では2月15日以来の1,600ポイント割れで引けています。

東証マザーズ株価指数は大幅続落、売買代金は23日連続で1,000億円超え

東証マザーズの出来高は9,778万株、売買代金1,278億円となり、いずれも前日より増加しました。出来高は1億株に迫り、売買代金は23日連続で1,000億円超になるなど活況な商いでした。ただ、個人投資家の手仕舞い売りが多かったと見られ、さほどの勢いは感じられなかったようです。

また、株価指数も▲3%超安の大幅下落となる続落で引けました。取引時間中には一時900ポイント割れの場面も見られるなど、売り優勢の1日となったようです。ただ、終値ではかろうじて900ポイントを維持しています。

トヨタ自動車が8日続落、オリエンタルランドは上場来高値を更新

個別銘柄では、主力大型株は総じて大幅落となりました。特に、半導体関連株を始めとするハイテク株の下げがきつく、東京エレクトロン(8035)、シャープ(6753)、SUMCO(3436)、ソニー(6758)、村田製作所(6981)などが大幅安となり、連日で昨年来高値を更新していたNEC(6701)も急反落となりました。

ただ、前日にストップ安で引けたルネサスエレクトロニクス(6723)は小幅反発となる逆行高となっています。

また、自動車株に対する売り圧力も強まり、SUBARU(7270)、マツダ(7261)、スズキ(7269)などが大幅安となり、トヨタ自動車(7203)はついに8日続落となりました。

その他では、三菱UFJフィナンシャル・グループ(8306)や野村ホールディングス(8604)など金融株も引き続き売られ、りそなホールディングス(8308)は連日の昨年来安値更新となっています。

一方、数少ない上昇銘柄の中では、オリエンタルランド(4661)が値を上げて約7カ月ぶりに上場来高値を更新し、前日に事業説明会を開催したキリンホールディングス(2503)が大幅上昇となったことなどが目を引きました。

新興市場(東証マザーズ)では、MTG(7806)が4日連続で昨年来安値更新となり、メルカリ(4385)も急落しました。また、ファイバーゲート(9450)が8日ぶりに反落しています。一方、EduLab(4427)が値を飛ばしてストップ高となり、窪田製薬ホールディングス(4596)も急騰しました。

葛西 裕一