老後資金をほかの目的で使ってしまわないためにも、原則60歳までは引き出せないiDeCo(個人型確定拠出年金)の利用がおすすめです。「老後資金の貯蓄」と「そのほかの貯蓄」を別々で積み立てておくことにより、自分で管理しやすくなるメリットもあります。

iDeCoのメリットは、貯蓄面だけではありません。掛金を拠出するとき、運用益が出たとき、受け取るときに、それぞれ節税の恩恵を受けることができます。元本割れのリスクを避けたい方は、元本確保型商品を選ぶのも手。運用利回りは高くないものの、元本割れのリスクを抑えることができるでしょう。

お金を貯めるために今すぐ出来ること

人生のなかでは、いろんなライフイベントが発生します。マイホーム購入や子どもの教育資金など、人によって発生するイベントはさまざま。漠然と貯金をしていると、必要なときにお金を用意できない可能性もあります。

そのため、自分に合ったマネープランを作ることが大切です。自分や家族の年齢にあわせて、10年後、20年後までに予想されるライフイベントを書き出しておきましょう。「いつまでにいくら貯める必要がある」と明確化されるため、貯金への意欲を向上させることができますよ。

まとめ

老後にゆとりある生活を続ける場合、1億円説はあながち間違ってはいないようです。老後資金の不安をしっかり取り除くためには、早めの行動が肝心。まずは今後のライフイベントを考え、貯金のスケジュールを立てておきましょう。

【ご参考】貯蓄とは
総務省の「家計調査報告」[貯蓄・負債編]によると、貯蓄とは、ゆうちょ銀行、郵便貯金・簡易生命保険管理機構(旧郵政公社)、銀行及びその他の金融機関(普通銀行等)への預貯金、生命保険及び積立型損害保険の掛金(加入してからの掛金の払込総額)並びに株式、債券、投資信託、金銭信託などの有価証券(株式及び投資信託については調査時点の時価、債券及び貸付信託・金銭信託については額面)といった金融機関への貯蓄と、社内預金、勤め先の共済組合などの金融機関外への貯蓄の合計をいいます。

LIMO編集部