山々の紅葉が深まり、冷たい風が吹き始める晩秋の時節となりました。

国税庁「令和6年分 民間給与実態統計調査」によると、給与所得者の平均年収は478万円となっており、前年比で3.9%増加しています。

この5年間の平均年収は400万円台に留まっているため「一般的な年収は400万円台」というイメージが定着しているのではないでしょうか。

なかには、平均年収を大きく上回る「年収1000万円以上」を目標や理想とする人もいらっしゃるでしょう。

では、実際に日本でこの水準の年収を受け取っている人は何%いるのでしょうか。

本記事では、給与所得者に占める「年収1000万円以上」の全体・男性・女性の割合について解説します。

また、平均年収1000万円の人が将来受け取れる「年金額」はどのくらいなのか、シミュレーションした結果もご紹介しますので、ぜひ参考にご覧ください。

記事後半では、所得控除と税額控除の「節税効果」についても見ていきます。

1. 【羨ましい】「年収1000万円以上」の給与を受け取っている人はどのくらい?

国税庁が公表した「令和6年分 民間給与実態統計調査」によると、日本の給与所得者の構成割合は次のとおりです。

日本の給与所得者の構成割合「年収1000万円以上の割合は何%?」

日本の給与所得者の構成割合「年収1000万円以上の割合は何%?」

出所:国税庁「令和6年分 民間給与実態統計調査」

【給与所得者のうち年収1000万円以上の割合】

  • 全体:6.2%
  • 男性:9.7%
  • 女性:1.6%

2024年を通して勤務した給与所得者のうち、「年収1000万円以上」の層は全体の6.2%にとどまっています。

ここで示されている数字はあくまで会社員や公務員などの給与所得者のみが対象で、フリーランスや自営業者は含まれていません。

つまり、会社勤めで年収1000万円を超える人は、ごく限られた少数であることがわかります。

さらに、男女別に見ると差は大きく、男性が9.7%であるのに対し、女性は1.6%にとどまっています。

これらの結果から、年収1000万円超の給与所得者は全体的に少ないだけでなく、男女間の格差も大きいことが明らかです。