3. 身体障害者手帳の所持者、障がいの種類・等級で一番多いのは?

身体障害者手帳交付台帳は、身体障害者福祉法施行令に基づいて各都道府県などが手帳の交付状況を管理している公的な記録です。この台帳に登録されたデータから、手帳を持っている方の障がいの種類の内訳や、その数の年ごとの変化を確認できます。

2023年度(令和5年度)における身体障害者手帳交付台帳に登録されている総数は、478万3069件でした。

3.1 障がい種類別の内訳

身体障害者手帳交付台帳登載数

身体障害者手帳交付台帳登載数

出所:厚生労働省「令和5年度福祉行政報告例の概況」

【障がい種類別の内訳】

  • 肢体不自由:233万4864件(48.8%)
  • 内部障害:162万8015件(34.0%)
  • 視覚障害:44万2400件(9.2%)
  • 聴覚・平衡機能障害:31万9724件(6.7%)
  • 音声・言語機能またはそしゃく機能障害:5万8066件(1.2%)

内部障害とは、心臓、腎臓、呼吸器、膀胱・直腸、小腸、肝臓、免疫の機能に関する障がいの総称です。内訳をみると、肢体不自由と内部障害の2種類だけで、全体の8割以上を占めていることが分かります。

3.2 障害者手帳等級別の内訳

身体障害者手帳の等級は、身体障害者福祉法に基づき、障がいの重度を示すために定められています。障がいの程度は、法別表に記載された基準に基づき、重度の側から1級から6級までが設定されています。(法別表には7級の基準も設定されていますが、7級単独では手帳の交付対象となりません。)

【身体障害者手帳交付台帳登載数478万3069件の内訳】

  • 1級:153万8635人
  • 2級:68万6171人
  • 3級:77万8530人
  • 4級:116万823人
  • 5級:30万2328人
  • 6級:31万6582人

内訳をみると、1級と4級の交付者数が突出して多いことがわかります。この等級が、手帳所持者が受けられる福祉サービスや優遇措置の内容を決定するための基準となります。等級の数字が小さいほど(1級に近いほど)、障がいの程度が重度であることを示しています。