2. つみたて投資枠をフル活用し15年間継続保有したらどうなる?
前章で確認した通り、つみたて投資枠は年間120万円まで非課税投資ができますが、非課税枠をフル活用して15年間保有した場合、どのくらいの利益が得られるのでしょうか。
年利3%と5%で運用した場合に得られる運用益について、金融庁の「つみたてシミュレーター」を利用して計算してみましょう。
2.1 年利3%で運用した場合
つみたて投資枠で、毎月10万円を15年間、年利3%で運用した場合のシミュレーション結果は以下の通りです。
※当シミュレーション結果は、将来の結果を予測し保証するものではありません。
- 積立元本:1800万円
- 運用益:462万円
- 合計:2262万円
毎月10万円ずつを15年間積み立てると元本は1800万円になり、運用益が462万円得られて、資産は合計2262万円となります。
2.2 年利5%で運用した場合
つみたて投資枠で、毎月10万円を15年間、年利5%で運用した場合のシミュレーション結果は以下の通りです。
※当シミュレーション結果は、将来の結果を予測し保証するものではありません。
- 積立元本:1800万円
- 運用益:848万円
- 合計:2648万円
年利5%で運用できると運用益は848万円となり、元本と合わせると資産は2648万円となります。
年利3%で運用した場合よりも、386万円多く資産形成できることになります。
2.3 年間投資枠を活用してさらに資産を増やすことも可能
金融庁では、つみたて投資枠を活用して形成した資産を活かして、さらに増やす方法を提案しています。
例えば、毎月10万円ずつを15年間つみたて投資枠で運用した資産を、さらに15年間、年利3%で継続保有した場合、投資元本の約2倍の資産を形成することが可能とされています。
投資元本1800万円を15年間、継続して保有しているだけで、元本と運用益の合計が約3525万円となり、投資元本の約2倍にまで増加する結果となっています。
積立て年数と保有年数を合わせて30年間必要ですが、シミュレーション結果から見ると、NISAは資産形成に有効な方法のひとつであることがわかるでしょう。


