シリーズでお伝えしている「企業年収給与研究」。最新の有価証券報告書をもとに注目企業の従業員の年収・給与や従業員数を見ていきましょう。今回は国内大手の石油事業会社である出光興産です。

出光興産の平均年間給与はいくらか

出光興産（提出会社）の2018年3月31日時点での平均年間給与は954.6万円と900万円を超えています。また、従業員の平均年齢は42歳4ヶ月で40歳を上回っています。平均勤続年数は20年1ヶ月となっています。

出光興産の従業員数は何人か

有価証券報告書の提出会社（単体）の従業員数は2018年3月31日時点で3926名。単体で3000人以上の従業員数がいます。単体のセグメント別従業員数は以下の通りです。

  • 石油製品：3021名
  • 石油化学製品：610名
  • 資源：126名
  • その他：169名

また、連結の従業員数は8955名。セグメントごとの内訳は以下の通りです。

  • 石油製品：6178名
  • 石油化学製品：1364名
  • 資源：677名
  • その他：736名

過去5年の業績動向

出光興産（連結）の業績推移についても見ておきましょう。

まず、売上高ですが、過去5年をみると、2014年3月期の5兆349億円から2017年3月期の3兆1903億円まで減収傾向が継続しましたが、2018年3月期には3兆7306億円となっています。

また、経常利益又は経常損失については、2014年3月期の819億円の利益から2015年3月期は1076億円の損失まで減益となりましたが、その後は増益傾向が続き、2016年3月期は219億円の損失、2017年3月期は1399億円の利益、2018年3月期には2263億円の利益にまで増加しています。

投資家が重視する「ボトムライン」でもある親会社株主に帰属する当期純利益又は親会社株主に帰属する当期純損失は、2014年3月期の362億円の利益から2015年3月期は1379億円の損失まで減益となりましたが、その後は増益が継続し、2016年3月期は359億円の損失、2017年3月期は881億円の利益、2018年3月期には1623億円の利益となっています。

まとめにかえて

年収や給与といった金銭面での条件は仕事をする人にとっては誰もが気になる要素ではないでしょうか。金銭面での処遇以外にも、働きがいや働きやすさといった職場環境が大事なのは言うまでもありません。

ただ、年収や給与などの「お金」の話は親しい仲でも聞きにくいというのが実際ではないでしょうか。こうしたデータが就職活動や転職活動の参考になれば幸いです。

【注意点】有価証券報告書における年間平均給与及び従業員数について

平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでいます。また、従業員数は就業人数です。基本的には、社外からの出向者を含み、社外への出向者は含みません。

【ご参考】有価証券報告書とは

日本証券業協会によれば、有価証券報告書は「金融商品取引法に基づいて上場会社が事業年度ごとに作成する会社内容の開示資料です。株式を上場している会社は、各事業年度終了後、3か月以内に財務局長および上場証券取引所に有価証券報告書の提出が義務付けられています」とされています。

LIMO編集部