50歳代・60歳代の金融資産保有額
平均値ではありませんが、同資料より50歳代と60歳代の貯蓄額の分布を抜粋し、以下の表にまとめました。
50歳代で金融資産なしは28.4%、3000万円以上は10.5%。60歳代で金融資産なしは23.1%で3000万円以上は19.2%です。
定年退職を経て大きな金額を手にした世帯と、そうでない世帯の差は鮮明です。
このように、退職金がある世代でも貯蓄額に差が生じています。
今後セカンドライフを迎える世代では、すでに終身雇用制度が崩壊しているため、前の世代ほど多額な退職金は受け取れないでしょう。
将来は、全体的に貯蓄額が低くなるか、より貧富の差が大きくなると見られます。
リタイア後のセカンドライフは、今の50歳代・60歳代と今まさに働いている現役世代では分けて考えるほうがより現実的です。
もらえる年金額や生涯で獲得できる賃金、社会背景など大きな変容にも柔軟に対応していく必要があります。
執筆者
LIMO編集部は、LIMO編集長である宮野茉莉子を中心に、経済や資産形成や資産運用といった投資をテーマとし、金融機関勤務経験者である編集者が中心となって情報発信を行っています。加えて「くらしとお金」に関係する旅行、園芸、ショッピングや外食といった身近なテーマを各種専門家である編集者がわかりやすく解説します。LIMO編集部のメンバーは、大手金融機関で機関投資家としてファンドマネージャーや証券アナリスト、証券会社やメガバンク、信託銀行で富裕層・準富裕層への資産運用アドバイス担当、調査会社のアナリスト、ファッション誌の編集長、地方自治体職員、ネットメディアの経験者などで構成されています。編集スタッフの金融機関勤務経験年数は延べ47年、正確には565か月となります。日本証券アナリスト協会認定アナリスト(CMA)、第一種外務員(証券外務員一種)、FP2級、AFPなどの資格保有者が複数在籍。生保関連業務経験者は過去に保険募集人資格を保有。LIMOは株式会社ナビゲータープラットフォームが運営しています(最新更新日:2024年4月22日)。